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カープOBで、野球評論家・横山氏『CS敗退の分析と来季の展望』

2017年10月29日

カープOBで、野球評論家・横山氏『CS敗退の分析と来季の展望』

清宮一色のドラフト会議も終了し、いよいよきょう28日からプロ野球の頂点を決める日本シリーズが開幕する。パは王者・ソフトバンクだが、セは3位からCSを駆け上がったDeNA。

37年ぶりにリーグ連覇を果たした広島は無念のファイナル敗退。その要因は何だったのか。カープOBで野球評論家の横山竜士氏が無念の思いを胸に分析した。

「リーグ優勝を果たしたのが9月18日で、公式戦が終了したのが10月1日。そこからCSファイナルに向けて調整を続けてきたのですが、いかんせん期間が長すぎました。間延びしたというか…社会人チーム相手に3試合して実戦感覚を失わないように工夫はしていましたけど、あれは“別物”ですから。選手もモチベーションを上げるのに苦心したと思いますね」

同じような状況から日本シリーズに進んだ昨年と決定的に違うのは、故障者が複数出たということ。8月上旬に4番・鈴木が右足首を骨折してリタイア、9月18日のV決定試合では安部が右ふくらはぎを痛め、おまけにエルドレッドまでも右手関節痛で4戦目以降欠場を余儀なくされた。

鈴木の代役は松山が大爆発してこなしたが、その松山もCSは不振。さらに安部の代役・西川がスタメンで出場することによって代打陣が薄くなってしまった。横山氏は試合感覚以上に痛かったのはこの点だという。

「シーズン中はエルドレッドや新井、西川がベンチに控えていざという場面で打っていましたが、彼らがスタメンで出ることによって代打が岩本や小窪、天谷というところになった。控え層が薄いことで、緒方監督の打つ手がなかったと思います。ちぐはぐに映った采配の根本はここにあるんじゃないですか」

いい例が雨で2日延びた23日の第4戦。1点を追う六回、無死満塁の逆転機をつかみ、打席は会沢。ここでベンチは岩本を代打で送る。しかしあえなく空振り三振。次に代打・小窪のカードを切るも三振に倒れた。結局無得点に終わり、DeNAに王手をかけられてしまう。シーズン中なら岩本の代わりに西川、という場面だっただろう。

今季限りで退団する石井打撃コーチが「勝負手を間違った」と漏らしていたが、それは本音だろう。

五回裏の先頭・九里に代打・安部を起用したが、安部は起爆剤としての役割を負って緊急招集されたはず。横山氏は「スタメンで使うと思っていました」と言ったが、少なくとも六回無死満塁のような効果的な場面で使うべきだったのではないか。控え層の薄さに加え、采配に迷いがあったのも否めない。ベンチの采配がことごとく裏目に出て、自慢の攻撃力が削がれてしまった。

投手陣もシーズン中はなかった中4日での登板で第4戦の薮田、第5戦の野村が相次いで撃沈。踏ん張っていた中継ぎ陣も最後は総崩れとなった。「強力な左打者を抑えられる中継ぎ左腕がいれば…と痛感しましたね」と横山氏。

先発に石田、今永、浜口、中継ぎにエスコバー、砂田、田中の左腕を擁するDeNAと比較した時、やはり「左腕が一枚は必要」だという。24日の第5戦で、勝負所で2番手の大瀬良が筒香に一発を浴び、ほぼ大勢が決しただけに、横山氏の嘆きも無理はない。

シーズンを独走して連覇を達成しながら、日本シリーズに進出できなかった緒方カープ。3連覇を目指す来年に大きな課題を残した。来年も戦力的には今季と大差はなく、連覇の中心選手たちのよりレベルアップが求められる。

「田中、菊池、丸の3人が今年以上に頑張るのはもちろん、鈴木の故障が完治するのが前提。右足の故障は長引くものですが、しっかりと治し、来年はトリプルスリーを狙ってほしいですね」。そう期待を込める横山氏は、松山にも再注目しているという。「この秋から本格的に一塁守備を練習するらしいんで」。松山が一塁を守ることができれば、より多くの攻撃バリエーションが生まれる。

そして危惧する“左腕不足”は、来年2年目の高橋昴らの成長を期待する。「先発の谷間に、今年ドラフト1位で指名した中村と組ませてみるのも面白いですよ」。

唐突に終わった感のある2017年だが、課題が見えた分まだ伸びシロも大きい。球団初の3連覇、そして34年ぶりの日本一に向け、すでに緒方カープの戦いは始まっている。(デイリースポーツ・中村正直)

(※引用元 デイリースポーツ

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