広島の堂林翔太内野手(29)が元広島監督で本紙評論家の野村謙二郎氏(54)の直撃に答え、「強いカープの一員として優勝に貢献したい」と誓った。昨季は地道な努力が実って眠れる才能が開花し、自己最高の成績。真のレギュラー定着を期す今季へ向けた決意を明かした。
沖縄キャンプは15日に3度目の休日を終え、16日から第4クールに突入する。(江尾卓也)
野村 いいね、調子が。
堂林 はい。おかげさまで順調です。
野村 広島にいてもありがたいことに、キャンプの練習風景が映像で見られる。いい感じで打っているし、バットも振れている。変化球をセンターやライトに持っていったり。
堂林 ありがとうございます。
野村 (球場で見た)シート(打撃)では、森下の内角球を打った(左翼線二塁打)ことも良かったんだけど、スピンの利いた高めの誘い球を打ちにいって止まった時は、ボールが見えているな…と思った。いい感じだな…と。
堂林 練習で取り組んでいることが、試合形式でもシンプルに出せています。練習と同じように入っていけているので、今は順調にきていると思います。
野村 そうだね。昨季は結果としてキャリアハイの成績を残すことができた。でも、ポジションが確定しているわけじゃない。
堂林 はい。
野村 自分のやるべきことをしっかりやって、準備しておこうという思いを感じる。
堂林 自分で言うのはおかしいかもしれませんが、周りは全くといっていいほど気になりません。昨季は、打って成績を残して試合に出られた。見る人は見てくれていると思うので、自分がしっかりやっていれば…という気持ちです。若い子はたくさんいますが、自分のペースでやれているかな…と思います。
野村 うん。去年までは打てなかったり変な空振りをしたら、メンタル面でアップダウンがあったけど、今は自分の練習に打ち込んで、タイミングが取れているか、いい感じで振れているか、結果よりも自分の中での評価に目が向く。そういう感じ? 去年との違いはそこかな?
堂林 そうですね。今年も結果を出さなきゃいけませんし、必死なのは今までと変わりませんが、多少は周りを見る余裕ができたというか、地に足をつけてできているのかな…と思います。
野村 今春キャンプは、実績のある選手と若手が完全に組み分けされている。結果が出なかった時の若手の表情などを見て、感じるものがあるのでは?
堂林 そうですね。1打席での浮き沈み。ヒットが出たら乗っていける感じがありましたし、一つダメなら引きずってしまう。見ていてすごく気持ちが分かります(笑い)。
野村 そうして考えると、去年のキャンプとの違いが分かりやすいよね。今年はどんな目標を立て、どんなシーズンにしたいと思っているのかな? 無理に数字的なものを挙げなくてもいいけど。
堂林 個人の目標と言うよりは、やっぱりチームで優勝したいですね。リーグ3連覇した時(16~18年)は全く戦力になれていなかったですし、昨季は試合に出られるようになりましたけど、チームの成績は5位でしたから。強いカープの一員として、強いカープのレギュラーとして優勝に貢献できれば…と思っています。
(※引用元 スポニチアネックス)