◆SMBC日本シリーズ2021 第6戦 オリックス1ー2ヤクルト=延長12回=(27日・ほっともっと神戸)
ヤクルトがオリックスに今シリーズ初の延長戦を制し、球団では01年以来20年ぶり、6度目の日本一に輝いた。優勝回数は通算でセ36回、パ36回とタイになった。気温5度の中で高津臣吾監督が胴上げで宙を舞った。
オリックスの沢村賞右腕・山本を前に得点圏に走者を進めながらも、あと一本が出ず、4回まで無得点に封じられた。試合が動いたのは5回。2死二塁から、塩見が141キロのフォークを左前に運び、先取点を奪った。
だが、その直後に同点に追いつかれると、6回以降は1―1の膠着状態。両者一歩も譲らぬ展開で、寒空の中、今シリーズ初の延長戦に突入した。
均衡をやぶったのは延長12回。2死二塁で川端が左前適時打を放って、土壇場で勝ち越した。
投げては、先発・高梨が5回途中1失点と粘投。以降はスアレス、清水、田口、マクガフが無失点リレーを完成させて、4時間半超えの大激戦を制した。
ヤクルトは球団として1978年(4勝3敗=阪急)、93年(4勝3敗=西武)、95年(4勝1敗=オリックス)、97年(4勝1敗=西武)、01年(4勝1敗=近鉄)に続き、6度目の日本一。
さらにセ・リーグ球団としては、12年の巨人(4勝2敗=日本ハム)以来9年ぶりの優勝となった。また21世紀になってからは6度目。
高津臣吾監督「本当に苦しいシーズンを過ごしてきました。喜びは何倍も多いと思います。延長になりましたが何とか勝つことができました。(川端は)シーズンから彼に頼りっぱなしで、当たりはよくなかったですけど、いいバッティングでした。オリックスバファローズひじょうに強かったです。(胴上げは)寒かったです。1年間応援ありがとうございました。我々は絶対崩れません、絶対、大丈夫です」
◆東京ヤクルトスワローズ 1950年に前身の国鉄スワローズが結成され、セ・リーグに加盟。65年に経営権がサンケイ新聞社に移り、サンケイ・スワローズとなる。その後、サンケイ・アトムズ、ヤクルト・アトムズと変遷し、74年からスワローズに戻った。78年に広岡監督で初のリーグ優勝と日本一。90年代は緻密(ちみつ)なデータを駆使する野村監督の「ID野球」で4度のリーグ優勝、3度の日本一と黄金期を築いた。第2次小川監督時代を経て2020年から高津監督が就任。オーナーは根岸孝成氏。オーナー代行兼球団社長は衣笠剛氏。
(※引用元 スポーツ報知)