広島OBが集結した「カープ レジェンドゲーム」が21日、マツダスタジアムで開催された。本拠地移転前の08年に広島市民球場で行われて以来14年ぶり。往年の名選手35人が「広島」「カープ」の2チームに分かれて対戦した。元監督の達川光男氏(66)はスポーツ報知に手記を寄せ、白血病で闘病中で出場がかなわなかった北別府学氏(64)にエールを送った。
改めて、すごい選手はすごかった。黒田(博樹)、新井(貴浩)、前田(智徳)、みんなすごかった。昭和から令和に引退した石原までいた。一緒にプレーしていない先輩後輩も、年をとって同じユニフォームを着た。それぞれの時代に生きた人たちの生き様を見てもらえただけでも、きょうは良かった。
1991年に優勝した時と同じ大野とのバッテリーを組んだが、本当なら、我々の時代の先発投手は213勝した北別府だろう。だけど、今は白血病と闘っている。体調が良ければ、来る予定だった。マツダで投げる姿を見てみたかったし、懸命に頑張っている姿を見てもらいたかった。
不思議なもんで、みんな無様な姿を見せたくないから、今日までこっそりトレーニングするのよ。ワシもトレーニングしすぎて腰が痛かった。誰か1人や2人、アキレス腱を切ったり、骨折したりする人は出ると思ったけど。今日は痛み止めが、ものすごく売れるんじゃないか。
14年前のOB戦はシーズン終了後。今回は開幕前にわざわざマツダでやらせてもらった。カープで育った人はやっぱりきちんとした野球選手だったんだ、という姿も見せなきゃという思いでグラウンドに立った。後輩たちにも何かの励みになってくれたら。今年、後輩たちが優勝してくれたら、また来年もできるかもしれない。みんな、それを楽しみにしている。(達川光男)
(※引用元 スポーツ報知)