公式戦(4月8日、カープ3-3阪神、甲子園球場)
広島の西川龍馬外野手(27)が8日の阪神戦(甲子園)で奮闘した。全6打席で5度出塁し、今季2度目の3安打猛打賞をマーク、2打点を挙げる活躍だった。延長12回、4時間53分に及ぶ死闘は3―3で今季初の引き分け。
大瀬良大地投手(30)が3点リードを守り切れず6回で降板したものの、救援した6投手が失点を許さなかった。
西川が、藤浪を攻略した。初回先頭、四球を選び出塁すると、坂倉の右前打で先制の生還。1メートル97の相手先発を足元からグラグラ揺るがすと、2回には2死三塁で右前打。2ボール1ストライクからの140キロ内角カットボールを巧みなバットさばきでとらえた。
「何とかバットに当てられて良いところに落ちてくれました(大瀬良)。大地さんの援護ができたので良かったです」
二盗には失敗したものの塁上からも藤浪にプレッシャーをかけた。4回には2死二塁でカウント2―1から今度は153キロ真っすぐを痛烈なライナーで右中間へ。リードをさらに広げる三塁打で藤浪をKOした。
3―3の9回にも1死からセーフティーバントを決めて、3月30日の阪神戦以来、8試合ぶり今季2度目の猛打賞となる4打数3安打2打点。2四球で計5度も出塁した。打率は・280から一気に・315まで上昇。主砲の4番マクブルームがベンチから外れる不利的状況を忘れさせる大活躍だった。
初回の、第1打席での出塁にこだわっている。「1番打者はああいう四球も大事だと思っている。良い流れを持ってきたいと思っているので」。昨年まで同僚だった鈴木誠也のメジャーデビュー戦も刺激になった。「らしいヒットもやし、きっちり四球もとるし。あいつらしいですね」
勝てば巨人と同率の首位だったが、4時間53分の末に今季初の引き分け。逃げ切れなかったと悔やむのか、それとも負けなかったと前を向くのか…。佐々岡監督の答えは後者だ。「中継ぎ陣が踏ん張ってくれたおかげで、価値ある引き分けができた」。攻撃の起点ができた手応えによる笑顔だった。
(※引用元 スポニチアネックス)