交流戦(5月28日、カープ1-11ソフトバンク、ペイペイドーム)
広島・森下暢仁投手(24)が28日のソフトバンク戦で自己ワースト9失点と崩れて2敗目を喫した。自己最多タイの3被弾を含む8安打を集められて5回2/3で降板。自慢の先発陣がパ・リーグ相手には通用せずに3連敗となり、交流戦最下位の11位から抜け出せなかった。
微妙な制球のズレを見逃してくれる相手ではなかった。森下が許した8安打は、全て真ん中よりも高めを捉えられたもの。試合後は「申し訳ない」「反省するしかない」と繰り返し、不振の原因については口を閉ざした。
一挙5安打6失点を許した2回に「今季初」の制球ミスが連続した。1死二、三塁で迎えた柳町の4球目に直球が背中側を通る今季初の暴投となり同点。続く5球目を左前に運ばれて勝ち越された。
続く周東にはカットボールが引っかかり今季初の死球。直後の渡辺の左越え3ランにつながった。2死後には牧原大に右翼席へソロ本塁打を浴びて1イニング2被弾。4回1死無走者からは渡辺に2打席連発となる左越えソロと強振され続けた。
「(3者凡退だった初回の)入りは良かったけど、結果が全てなので。そのあとが悪かったら一緒。反省してやりたいと思います」
5月の登板3試合は1勝0敗、防御率0・78と手応えをつかんで迎えた交流戦だった。佐々岡監督は「昨日もしっかりと捉えられていた。ここはバッテリーで考えていかないといけない」と配球面を原因の一つに挙げた。
前夜の大瀬良は変化球を狙われ続けて8安打5失点。森下は勝負球とするカットボールを2回の33球中2球しか投げられなかったように、選択できる球種が狭まっているところを相手につけ込まれた。
交流戦前まで先発防御率2・65を誇っていた先発陣が、交流戦では同7・31と失点を重ねている。指揮官が「捕手が盗塁を阻止できていない。1つアウトを取れると違う」と言及したように5試合で6盗塁を与えており、この日の2盗塁はいずれも失点につながった。
配球面、盗塁阻止ともにバッテリー内で課題を解消することが、交流戦を乗り切る上で欠かせないと言える。
今季のチームの強みが先発陣であることには変わりない。佐々岡監督は「もう一回、基本に戻り、先発が試合をつくるところ(を目指したい)」と力を込めた。交流戦の苦手意識を振り払えるかは、投手陣の底力にかかっている。(河合洋介)
(※引用元 スポニチアネックス)