広島の野村祐輔投手(32)が6日、今季初めて1軍の投手指名練習(マツダ)に合流。抹消の大瀬良に代わって今季初先発が予定される10日の西武戦に向けて調整した。ウエスタン・リーグでは今季8試合に登板し、リーグトップの防御率1・42。
過去4勝無敗を誇る好相性のレオを斬り、自身2季ぶりの白星をつかむ。チームは7日から楽天3連戦に臨む。
雨上がりのマツダスタジアム。日の光を浴びながら、野村は床田とキャッチボールし、外野のポール間走などに汗を流した。春季キャンプを含めて1軍に合流するのは今季初。満を持しての昇格だ。
「マウンドで自分の持っているものを、しっかり出せるようにしたい。やってきたことをしっかり出せるようにという気持ちです」
プロ11年目。新入団からの10年間で通算77勝を挙げた実績を持つだけに、今季のウエスタン・リーグでは別格の成績を残している。8試合に登板し、1勝0敗1セーブ。規定投球回を超える38回を投げ、防御率1・42は堂々のリーグトップだ。
「(2軍でのテーマは)ストレートを中心に(球の)質を良くしていきながら。試合では自分の意図した球を投げられるように」
選手会長で主戦投手の大瀬良が再調整により登録抹消。代わって10日の西武戦に先発する予定だ。同カードではチームも32勝27敗3分けと勝ち越すが、野村自身も抜群の相性を誇る。6試合に先発して4勝0敗、防御率1・60。期待は大きい。
「メンバーが変わっているだろうし、もう前の話。相性がいいという感覚では入らない。やってきたことをしっかりマウンドで出すだけ。いろんな球種を使って抑えたい」
復権を懸けた登板になる。20年秋に右鎖骨下の血栓を除去。手術の影響は否定できず、昨季は先発8試合で0勝4敗、防御率6・31と10年目で初の未勝利に終わった。白星をつかめば20年9月30日の巨人戦以来。2季ぶりに美酒を味わいたい。
「何とかチームに貢献したい。昨年も、その前から個人的にも悔しい思いをしているので、晴らしたい」
32歳。投手ではチーム最年長になったとはいえ、老け込むには早すぎる。好相性のレオ打線を斬り、表舞台に再び戻るつもりだ。(江尾卓也)
(※引用元 スポニチアネックス)