米大リーグ、パドレス傘下3Aエルパソを退団し、日本球界復帰を決めた秋山翔吾外野手(34)が20日、ロサンゼルス国際空港から羽田空港着の日本航空機で帰国した。メジャーでは満足のいく成績は残せなかったが、西武時代に4度の最多安打に輝いた安打製造機の獲得には古巣・西武やソフトバンクに加え、米球界関係者によると、広島も争奪戦に参戦する見込みであることが判明した。
約12時間のフライトを終えて、羽田空港国際線ターミナルに降り立った秋山。日本球界復帰へ、その視線は鋭かった。
「米国で戦いたい思いはある。ただ、それがかなわなければ、スパっと決断する。次に進む道を探さなければいけない」。15日(日本時間16日)のエルパソ退団直後、米国残留を望みつつ、進路を早期に決断する意向を示していた。
日本帰国を決意すると前夜にテキサス州エルパソから約12時間、車を運転してロサンゼルスに到着。この日、ロサンゼルス国際空港では、混雑する旅行客とチェックインの列に並んだ。
3年ぶりとなる日本でのプレー。米球界関係者によると、新たにセ・リーグ4位の広島も秋山の獲得に乗り出す可能性が出てきた。チームは正中堅手の西川が下半身のコンディション不良で6月5日に出場選手登録を抹消され、復帰へのめどが立っていない。外野の選手層が薄く、内野手の上本が回っているほどで、西武時代の2015年にプロ野球記録のシーズン216安打をマークするなど4度の最多安打に輝いた秋山が加われば、攻守でこれ以上ない補強となる。侍ジャパンでチームメートだった菊池涼が在籍し、溶け込みやすい環境がある。
ソフトバンクも同学年で親交のある柳田が在籍し、4月のレッズ退団後には電話を受けた。栗原、上林の両外野手が故障で長期離脱を強いられており、外野手補強が急務となっている。古巣の西武には秋山自身が恩義を感じており、渡辺GMは「オファーを出したい」と真っ先に獲得意思を表明している。
レッズでは2シーズンで満足のいく成績を残せなかったが、5月からプレーしたパドレス傘下3Aでは16試合に出場し、打率・343(70打数24安打)、3本塁打、21打点、2盗塁と好成績を残している。
3年ぶりの日本復帰へ、移籍先は西武、ソフトバンク、広島と三つどもえの様相を呈してきた。秋山の決断に注目が集まる。
(※引用元 サンケイスポーツ)