驚いた。広島に入団した秋山翔吾が、12日のDeNA戦で4打数4三振。NPB、MLBを通じて12年目で初の屈辱だという。そのうち3三振が見逃し。手が出ないというより、タイミングが微妙にずれている印象だった。
西武時代の15年に日本歴代最多のシーズン216安打をマーク。面白いようにヒットを量産していた希代の安打製造機が苦しんでいる姿に、驚いた。
日米の違いに悩んでいるのかも知れない。よく言われるのが、外国人投手には「ため」がないというもの。日本人投手は下半身主導で体重移動をする際に「1、2の3」の間がある。しかし上半身の力で投げてくる外国人には間がなく、投球フォームのテンポが早い。
その動きに合わせつつ、手元で動く球にも対処しなければならない。大リーグで日本人野手が苦労する理由の一つだ。
加えて秋山はレッズに移籍して昨季まで2年間で0本塁打。契約最終年の今季に向けて「(打撃を)変えなきゃいけないというより、変わらなかったら終わり。(結果を)出さなければ行く先はないという覚悟はある」と、少しでも飛距離を伸ばすべくパワー重視の打撃も模索した。
そこから日本球界に復帰し、かつての西武時代の打撃に戻すのか。きっと言葉で言うほど簡単なことではないに違いない。
秋山は翌13日も3打数ノーヒット。新天地デビューだった8日の中日戦で2安打を放ったが、以降は17打席連続無安打となった。打率・111。必要なのは何か。時間か、きっかけか。34歳が這い上がる姿を見たい。(鈴木勝巳)
(※引用元 スポニチアネックス)