カブス・鈴木誠也外野手(28)が27日、来年3月の第5回WBC出場に意欲を示した。カブスとの擦り合わせが済んでいないことから明言こそ避けたが「出たい気持ちはある」と4度繰り返し、年内に結論を出す方向性を示した。この日は、沖縄・那覇市内で行われた軟式野球の全国大会「MLBドリームカップ2022」にゲスト参加し、4投手との“ガチンコ対決”や本塁打競争などで汗を流した。
侍ジャパンの命運を握る男が口を開いた。誠也は、来年3月のWBCについて話が及ぶと、約1分30秒の間に「出たい気持ちはある」と4度も繰り返した。19年プレミア12、21年東京五輪ではともに4番として侍ジャパンを引っ張った主砲は、「栗山さんも(8月に)アメリカに来てくれて、お食事をさせてもらって、すごくいろんな話を聞かせてもらって、すごくいい人だなと思ったので、出たいなという気持ちはもちろんあります」と前向きな姿勢を強調した。
だが「僕だけで決められることではない」「僕の意見だけを突き通せる立場ではない」と明言を避けた。メジャーでは球団側や代理人の意向も尊重されるため、今後球団との話し合いを経て、年内に結論を出すとした。米1年目の今季はロックアウトもあって、カブスのキャンプに合流したのが3月半ば。WBC出場となれば来季もキャンプをこなせず開幕を迎える懸念もあって「結構、いろいろと悩んでいます」と胸の内を明かした。
メジャーリーガーではエンゼルスの大谷がすでに出場の意思を表明。パドレスのダルビッシュに加え、カージナルスのヌートバー、ガーディアンズのクワンという日本にルーツのある両外野手も侍ジャパンにリストアップされている。誠也が出場となれば、今季3冠王の村上、大谷と中心を担うことが予想され、攻撃力は大きくアップする。
カブスのホイヤー編成本部長はシーズン終了後の10月にWBC出場について「全面的に支援する」とゴーサインを出した。3大会ぶりの頂点へ、ライバルとみられる米国やドミニカ共和国なども大物メジャーリーガーをそろえ“本気モード”だ。すでに国内で来季へ向けたトレーニングを再開したという誠也は「しっかり(カブスと)擦り合わせて、一番お互いが納得して出られるところが一番いいと思う」と願った。(安藤宏太)
(※引用元 スポーツ報知)