今季から広島の指揮を執る新井貴浩監督が楽しみにしている左腕がいる。2年目を迎える森翔平投手だ。宮崎・日南での秋季キャンプでは紅白戦2試合計5イニング無安打無失点、8奪三振の完全投球。新監督は「あぁ、いいものを見せてくれたな、という感じです」と手放しで褒めたたえた。
紅白戦の投球をバックネット裏で見守った指揮官が注目したのは、フォークだった。「いい落ち方をしていた。打者からすると、真っすぐに見えていると思う。真っすぐに見えて手元でグッと落ちるので、なかなか」と2203安打の打者目線で、うなった。
指揮官へのアピールに成功したフォークは、秋季キャンプから取り組んだ“新球”だ。横山コーチの助言で握りを変え、苦しんだ1年目シーズンから進化した姿を見せた。
1年目は終盤に差し掛かった9月7日の敵地・中日戦でプロ初先発初勝利。シーズン最終戦の10月2日の本拠ヤクルト戦の先発を任されたことも、期待の表れだ。
「即戦力として入ったのに、1年目は春に出遅れて『何しているんだろう…』と焦る気持ちはありましたけど、ひとつひとつ課題をクリアしていこうと。2年目はいいスタートダッシュが切れるように」。充実のオフを過ごし、床田に次ぐ先発左腕として開幕ローテ入りを目指す。(畑中祐司)
(※引用元 スポーツ報知)