広島は20日、ドミニカ共和国のカープアカデミー出身で育成選手のヘロニモ・フランスア投手(24)=1メートル86、110キロ、左投げ左打ち=と支配下選手契約を締結したと発表した。前日19日に契約金10万ドル(1108万円)、年俸8万ドル(約886万円)プラス出来高でサインした。背番号は「97」。
「1軍でプレーするという自分の夢への第一歩を踏めて、神様に感謝します。自分の能力の可能性に期待して、チャンスを与えてくださった球団に恩返しをしたいと思っています」
そうコメントした左腕は150キロを超える直球にスライダー、カーブ、チェンジアップで高い奪三振力を誇る本格派。ウエスタン8試合で2勝1敗、防御率2・57。リーグ2位の38三振を奪ってアピールに成功し、支配下契約を手にした。
先発ローテーション候補として期待されるドミニカンは米大リーグ、アストロズのマイナーを経て、2014年にカープアカデミーに入団。同年9月に練習生として来日し、16年3月から四国IL・高知で1シーズンプレー。今年3月に育成契約を結び背番号「143」を付けて奮闘していた。
各国のリーグを経験してきた“苦労人”をよく知る男が、カープアカデミーの先輩で通訳兼ブルペン捕手のクレートさんだ。
今春には、育成選手のタバーレスらとともに広島市内のイタリアンレストランで決起集会を開いて激励した。ブルペン捕手としてボールを受けたこともあり、「ボールが強かったね」とその剛球を評価。「とてもイイやつだよ。苦労している。性格ホントにイイよ」と人間性にも太鼓判を押し、1軍デビューの日を首を長くして待っている。
「1軍の先発ローテーションで一番になれる夢を達成できるように頑張っていきます」とフランスア。左腕不足のチームの救世主となれるか、注目される。(柏村翔)
(※引用元 サンケイスポーツ)