4年目で初めて開幕一軍を勝ち取った韮澤雄也は、このチャンスを逃すまいと燃えている。プロ初出場を果たした昨季は7試合で1安打。今季も出場機会は限られてはいるものの、開幕から2カ月間、一軍帯同を続ける。「去年は一軍に上がれただけでうれしかったけど、今年は違います。絶対に落ちたくない」。確固たる決意を胸に汗を流す。
開幕直後は一塁の守備固めの起用が多かったが、数少ないチャンスで存在感を発揮した。今季2度目のスタメン出場となった5月3日のDeNA戦(横浜)で、「絶対に打ってやると思っていた」とMLB83勝右腕のT.バウアーからプロ初マルチでチーム唯一の2安打。新井監督が「いい投手からいい当たりで2安打。自信にしてもらいたい」と目を細める活躍。16日にも再びバウアーに二塁打を浴びせた。
今春キャンプは二軍スタートから、ここまでのし上がってきた。「今年は絶対ここで(一軍で)やっていくと決めて、キャンプからやってきた。まだ始まったばかりですけど、アピールを続けて、試合に出られるように頑張りたい」。内野陣では遊撃レギュラーとして期待された小園が、開幕からの不振で二軍調整中。チャンスは目の前に転がっている。
プロ初マルチの試合では、二塁守備でも好守を連発。サヨナラ押し出し四球でプロ初打点をマークした4月27日の中日戦(マツダ広島)ではお立ち台で、絶対的二塁手・菊池涼介に「いつか超えたい」と言った。今はユーティリティーながら、与えられた場所で結果を残した先に、近い将来のレギュラー定着を目指す。(写真=BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)