実現すれば、興味深い補強となるのは間違いない。
現地11月20日、国際的な移籍情報に詳しい全米野球記者協会所属のフランシス・ロメロ記者は、広島がレンジャーズのサンドロ・ファビアンと総額580万ドル(約8億9320万円)の3年に60万ドル(約9240万円)の出来高払いを付帯した契約で合意したと伝えた。
挑戦的な補強と言ってもいいかもしれない。現在26歳のファビアンは、メジャー実績はほぼゼロに等しい。今年9月にレンジャーズでデビューこそ飾ったが、3試合に出場して5打席無安打と結果を残せなかった。
もっとも、マイナーでの実績はある。今季の3Aでは打率.270、17本塁打、81打点、OPS.805と上々のスタッツをマーク。さらに目下開催中のドミニカ共和国でのウインターリーグではリーグ最多となる5本塁打を記録。さらに打率.261、長打率.522、OPS.867とアピールを続けている。
たしかにメジャー実績が皆無に近い助っ人に、インセンティブを含めて総額9億円の大金を投じるのは異例ではある。だが、“投資”の価値はあると言っていい。
ファビアンは打席内で三振が少なく、パワーとそれなりのコンタクト能力があり、なおかつ中堅手も務める守備力は十分に評価できる。さらに26歳という若さも希少価値はある。そうしたポテンシャルと将来性を広島のスカウト陣は見込んだ上で大枚を叩く判断を下したのだろう。
今オフは、すでにメジャー通算21本塁打の26歳エレフリス・モンテロとの契約も締結している広島。24年シーズンはチーム打率(.238)がリーグ最下位となるなど得点力不足に陥った。そんな打線強化のための“先行投資”は、果たして吉と出るか、凶と出るか。
(※引用元 CoCoKARA)