開幕まで1か月に迫った広島に激震が走った。
正捕手の坂倉将吾が右手中指末節骨の骨折で開幕絶望となることがわかった。復帰は最短でも5月以降になる見通しで大事な開幕を前に、広島が司令塔をめぐってスクランブル態勢となった。
坂倉はキャンプ最終日の練習中に負傷、1日のオープン戦ではマスクをかぶったものの、痛みがひかず、診察を受けた結果、骨折が判明した。昨季も121試合に出場し、打率「.279」、チームトップの12本塁打を記録。シーズン後の11月には侍ジャパンの一員として「プレミア12」に出場するなど、強打の捕手として存在感を示した。
そして、このチームの有事に緊急招集をかけられたのがベテランの会沢翼だった。
昨季も57試合に出場、円熟味あふれるリードにも定評があるベテランに救いの手を求めた。ほかにも現状、1軍には若手の高卒3年目捕手の清水叶人、同4年目の高木翔斗も控える。
また今回、合流とはならなかったが、今季でプロ15年目を迎える磯村嘉孝にも期待の目は向けられている。昨季は上半身のコンディション不良も影響し、シーズンは10試合と出場機会を減らしたが、元々は「打てる捕手」として打力も認められており、2022年7月15日の巨人との延長戦では満塁本塁打を放ったことも話題を集めた。
捕手というポジションは育成に時間がかかることも知られており、実戦で経験を積み重ねることが必須となる。キャリアを重ねたベテランの安心感か、もしくはチームの有事にいかに若手捕手を鍛え上げていくかなど、新井貴浩監督、捕手出身の藤井彰人ヘッドコーチがどのように捕手起用を考えていくかも、今シーズンのチームの注目ポイントとなりそうだ。
いずれにせよ、開幕まで時間がない中、打力の面でもチーム一丸となって立ち向かっていく事態となった。新井監督にとっても勝負の3年目、今後のオープン戦の捕手起用、戦いぶりも注目となりそうだ。
(※引用元 CoCoKARA)