2024年のワールドシリーズ敗退からチームを立て直すべく、ニューヨーク・ヤンキースはこのオフ、チームにベテラン選手たちを加えた。
フアン・ソトに代わって、オールスターに7度選出のポール・ゴールドシュミット、そしてオールスター2度選出のマックス・フリード、さらにコディ・ベリンジャー、デビン・ウィリアムズを加えて、ロスターを充実させていった。
だが、ここへきてエースであるゲリット・コールがトミー・ジョン手術を受け、今シーズン中のプレーは絶望的となったため、再び実績のあるスター選手を獲得してその穴を埋めるのではないかという憶測が流れている。
とはいえ、開幕直前となった今ではその選択肢も限られてくる。
ヤンキースのローテーションにフィットする可能性があり、かつ信頼できるフリーエージェントやトレード候補の選手が少ない中、2020年のサイ・ヤング賞受賞者であり、現在日本の横浜DeNAでプレーするトレバー・バウアーはX(旧Twitter)に投稿し、「サイヤング賞受賞投手を無償でどうだい?」と自らを売り込んだ。
バウアーは2021年に性的暴行の容疑で訴えられて以来、MLBでプレーする機会を得られず、日本やメキシコでプレーをしている。
Gil, injured
Cole, injured
Stanton, injured
Judge, no protection
Bellinger, inconsistent
Goldschmidt, washed
Volpe, mediocre
Schmidt, dodgey back
Dominguez, bad defense
Chisholm, overrated
Stroman, clown
DJLM, finished
Boone, bonehead mistakes
No depth
Roster full of dead money— Dan Clark (@DanClarkSports) March 8, 2025
ただ、地元メディア『NJ.com』のボブ・クラピッシュ記者によると、ヤンキースはコールの負傷後であっても、バウアー獲得を検討することすらしないだろうと報じている。
「私の情報筋によると、バウアーはブロンクスには来ないだろう」とクラピッシュ氏は書いた。
「そもそもヤンキースが興味を持っていないことに加え、コールがUCL断裂と診断された後もバウアーの名前は挙がっていないし、どんなにエースを切望しているとしてもバウアー獲得は厄介すぎると聞いている」
ロサンゼルス郡地方検事局による調査の結果、バウアーは起訴には至らず、当初MLBのロブ・マンフレッドコミッショナーがバウアーに課した324試合の無給での出場停止処分はその後の控訴により194試合の出場停止に減刑された。その結果、バウアーは 2023年から復帰可能となったが、その後も彼と契約するチームは見つかっていない。
他の選択肢がないことを考えると、バウアーの潜在能力は興味をそそるかもしれない。シンシナティ・レッズ時代にサイ・ヤング賞を受賞した2020年はパンデミックにより短縮されたシーズンだったが11試合に先発し、その年バウアーは防御率1.73を記録した。
また、バウアーを告発した人物は最近、彼を欺いていた罪で起訴された。
それでも、ヤンキースは彼の性格に疑問を抱いており、彼がチームに貢献する可能性を否定した。
「彼を紹介しようとするなら、少し変わった人、というか奇妙な人というだろう」
さらに、彼が加わることでチームに頭痛の種をもたらす可能性があることをクラピッシュ氏は付け加えた。
「ヤンキースは、バウアーがチーム内の2人の重要人物とうまくやっていけないことを恐れて距離を置いている。その2人とは、キャプテンであるアーロン・ジャッジとバウアーのUCLA時代のチームメイトで、今でも彼のことを嫌っているコールだ」
少なくともヤンキースでは、この2人を敵にまわしてバウアーにチャンスに巡ってこなさそうだ。
(※引用元 SPORTING NEWS)