昨年のセ・リーグは広島が終盤まで優位だったものの、9月に大失速。巨人がリーグを制したが、CSではDeNAが勝ち上がって日本一になる波乱のシーズンだった。1980年代に広島の正捕手として活躍し、引退後に監督も務めた達川光男氏(69)は、昨年は「マジに当てに行く」と巨人1位を予想して的中したが、今年はというと……。
【達川氏の順位予想】
セ・リーグ 1位=広島 2位=巨人 3位=DeNA 4位=阪神 5位=中日 6位=ヤクルト
パ・リーグ 1位=日本ハム 2位=ソフトバンク 3位=ロッテ 4位=楽天 5位=西武 6位=オリックス
優勝はカープにするしかないじゃろ。打線は弱いが、まず投手陣がしっかりしとる。新井貴浩監督が「守りを固めて僅差で勝つ」という昔ながらのカープの野球をすれば優勝は十分にある。
投手陣は先発が大瀬良大地(33)や森下暢仁(27)、床田寛樹(30)を中心に新外国人のジョハン・ドミンゲス(26)なども使える。後ろには塹江敦哉(28)やテイラー・ハーン(30)がいて、栗林良吏(28)も今年は調子が良い。
特に期待したいのが大瀬良よ。2023年のシーズンは開幕前に僕が「大瀬良が15勝しなければ評論家をやめる」と言ったのに6勝だった。そのことを気にしてて、今オフに会った時に「15勝できずにすみませんでした。評論家をやめられるかと心配していました」と謝ってきよった。でも続けて彼は「今年は調子がいいから沢村賞を狙います」と口にした。普段、大きいことを言わない男がそう宣言する以上は、よほど自信があるんじゃろう。
昨季のカープは9月に大失速したけど、115試合目まで首位だった。今季こそ大瀬良を中心とした投手陣が、長いリーグ戦の最後まで力を発揮してくれると思う。ただハッキリ言って、セはどこも決め手がない。阪神前監督の岡田が「セは強いから勝つのではなく、勝ったから強いという図式」と言ったようにどんぐりの“セ比べ”よ。
2位は巨人と予想した。昨季15勝を挙げた菅野智之(35)が抜けた穴は大きいけど、戸郷翔征(24)、山崎伊織(26)、フォスター・グリフィン(29)と駒は揃った。7回までリードしてダブルストッパーの大勢(25)、マルティネスにつなげば9割以上の確率で勝てるはず。
3位はDeNA。トレバー・バウアー(34)の復帰ももちろんあるし、昨年下克上の日本一を達成した選手たちが“やればできる”とその気になったことは大きいよ。阪神を上位にあげる評論家が多いが、僕の予想は4位。2023年にMVPを獲得した村上頌樹(26)も対策を練られて昨季は負けが先行した。才木浩人(26)も昨季ほど良くなく、岩崎優(33)をはじめ中継ぎ以降も安定性を欠く。梅野隆太郎(33)と坂本誠志郎(31)のキャッチャー2人制も成功するイメージが持てんよね。
5位と6位はどちらもあり得るが井上新監督でチームが明るくなった中日がヤクルトより上かな。山田哲人(32)や塩見泰隆(31)など主力がケガと隣り合わせのヤクルトは厳しいじゃろう。
(※引用元 週プレNEWS)