
広島は7月15日のDeNA戦(マツダ)に0-1の完封負け。今季ワーストタイとなる7連敗と負けを止められず、借金も今季最大の5まで膨らんでいる。
相手先発は球界屈指の左腕、東克樹。
5回まで放ったヒットは3回先頭のエレフリス・モンテロの左翼線への二塁打のみ。7回も先頭・菊池涼介がセーフティー犠打で出塁を試みるも中軸が凡退、得点に結びつけることはできなかった。
先発左腕、床田寛樹は7回無失点の力投を見せていたが、八回に桑原将志に痛恨の先制ソロを被弾。8回4安打1失点と試合を作ったものの、無念の7敗目を喫した。
これでチームは球団史上66年ぶりとなる16試合連続3得点以下の歴史的な貧打にあえぐ。完封負けは今季13度目とペナント争いからも後退する中、広島のチーム状況には球界内からも考察の声が上がっている。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチを務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は15日に自身のYouTubeチャンネルに「【広島6連敗】『誰をどう育てているのかが全く見えない選手起用』チームを揺るがす新井監督の迷い…『責任もってプレイしているのはファビアンとモンテロだけ』カープがこれからどうすべきかを語る!!」と題した動画を更新。新井広島の戦いぶりを独自の目線で語っている。
チームの問題点に関して高木氏は「じゃあ、誰がレギュラーかというと誰も分からない」とずばり。
猫の目打線は従来からの路線でもあるが、「勝っているときからやっているから、負けだすと何をやればいいか分からなくなっているな」とコメント。
主軸の起用もあいまいになっていることも問題とした。
「誰を使いたいんだ、誰がレギュラーなんだ」としながら、「チームの中心、小園をコロコロ動かすし」と小園海斗の守備位置も好守で知られる矢野雅哉を外し、最近では遊撃で先発させている。
高木氏は「矢野の守備、守備だけでショートを守らせるなら徹底的」にすべきだとし、それでも小園をショートで起用するなら、こちらも日替わりではなく、貫くべきとした。
チームでは長打力のある末包昇大を1番打者として起用したことも話題を集めた。
この起用に関しても高木氏は「意図がわからない」とばっさり。
ほかの各ポジションの選手起用に関しても「見ていると不安だらけ」としながら、「ずっと迷いながら新井監督が戦っている気がする」とコメント。
背景には「家族だからみんなにチャンスを与えないといけない」と気を使いすぎるあまり、指揮官のゆらぎがチームに影響を与えているとした。通常であれば、この時期であればレギュラーや、期待の若手などの指定強化選手など、色付けが出てくるもの。すべてが曖昧になっていることで、戦う形が見えにくくなっていることもチームに陰を落としている。
広島は昨年も終盤まで首位争いをしながら、9月に20敗と急失速。新井監督にとっても勝負を賭ける就任3年目シーズンとなる。
首位阪神とは11・5ゲーム差でリーグ4位。このままずるずると、負け続けるわけにはいかない。戦う集団にここから生まれ変われるか、今後も新井広島の戦いぶりが注目を集めていきそうだ。
(※引用元 CoCoKARA)