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胃がん発見から2年、復活を目指す赤松の現在地「まだ本物じゃない」

2019年6月3日

胃がん発見から2年、復活を目指す赤松の現在地「まだ本物じゃない」

手術前に比べ体重、筋力はほとんど変わらない数値も「1軍のレベルには達していない」

胃がん発見から2年が経過し、1軍復帰を目指す男がいる。広島の赤松真人外野手。2軍では若手に交じり汗を流し、限られた出場機会で自身の体と向き合っている。

2017年1月に胃がんの手術を行い治療とリハビリを経て2018年にはウエスタンリーグで55試合に出場。打率.237、1本塁打、5打点、5盗塁と完全復帰に向け一歩を踏み出した。2年目となる今季は自身の進退をかけたシーズンと決めている。

「今はプロ野球の世界で現役としてプレーできていることに幸せを感じています。もちろん、1、2軍でしっかり結果を残したいですしチームの力になりたい。でも、手術を経験して今、野球ができることに本当に感謝しています」

闘病生活、リハビリを懸命にこなし公式戦に復帰し今年で2年目のシーズンを迎えた。体重や筋力は手術前とほとんど変わらない数値に戻ったが「まだまだ1軍のレベルには達していない」と口にする。

「手術をする前と数値自体は変わらない。でも、“質”の部分でというか、何て言っていいか分からないんですがまだ“本物”じゃないんですよね。1軍で試合に出ていた時を求めるのは年齢的にも厳しいのは分かっているんですが、判断力とか感覚の部分ではまだまだですよ」

2軍ではドラフト1位ルーキー・小園、同3位・林らカープの将来を背負う若手たちが優先的に出場の機会を得る。36歳のベテランもチームの現状は十分に承知している。少ない出場機会の中で“本来の姿”を取り戻すのは簡単なことではない。

同じ病と闘う人々に「勇気や希望を与えられる立場だと思っている」

「何年もプロでやっているので、ここ(2軍)では若手に出場機会が多いのは勿論、僕も分かっています。限られた中でどれだけ状態を上げていけるかが大事。プレーできない時間の中でも若い子たちに技術、経験を教えることもできるので、その部分でも自分の役割は果たしたいなと思っています」

胃がんを克服しプレーできる状態に戻ったが、赤松が目指す場所は1軍の舞台。これまで多くの声援をもらってきたが恩返しの場は「最高の舞台でプレーすること」と決めている。

「結果を残していないのに1軍に上がるのは違うと思うので。やっぱり2軍で成績、結果を残して『赤松さんならしょうがないでしょ』って若い子たちからも思われないと。もし、変な形で1軍に上がることがあれば一生懸命やっている選手に失礼ですから。多くの声援を頂いたファンの方々にも1軍の舞台でプレーする姿を見せて、初めて恩返しができる。それが最高の恩返しになると思っているので」

赤松以外にもプロ野球界では阪神・原口文仁が「大腸癌」、オリックス・安達了一は「潰瘍性大腸炎」の病を乗り越えグラウンドに戻ってきた。

「復活を目指しているのは僕だけじゃない。がんは2人に一人に見つかる病気だと言われてますから僕も癌と分かった時は正直、泣きましたよ。でも、その段階で分かったから今もこうしてプロ野球選手としてやっていけている。悲観する必要はないと、『早く見つかって良かった』と思えるぐらいに前向きに捉えてほしい。同じ病を戦っている人たちに勇気や希望を与えられる立場だと思っているので1軍でプレーする姿を届けたいですね」

1軍は現在、リーグ4連覇に向け怒涛の勢いで勝利を重ね首位をキープしている。満員のマツダスタジアムで再び背番号「38」がグラウンドを駆け回る姿を誰もが待っている。(橋本健吾)

(※引用元 Full-Count

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