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セ・リーグ「MVP」は誰の手に?!RCが示す『丸佳浩』の圧倒的な貢献

2017年11月5日

セ・リーグMVPは誰の手に?!RCが示す『丸佳浩』の圧倒的な貢献

日本シリーズが終われば、野球界はもうオフだ。これから野球親父は「今年はどうだった」という「復習戦」を飲み屋で戦わせることになろう。特にMVPは、この時期の格好の酒の肴だ。

MVPやベストナイン、ゴールデングラブなどは、野球記者の投票で決まる。客観的な数字で決まるタイトルとは異なり、いろんな思惑が入るし、毎年基準もぶれる。人間臭いアワードなのだ。だから議論の余地がある。「あれはおかしい」「あいつの方が」と言い募る余地がある、だから酒の肴になるのだ。

今年のMVPは誰か?

私はセ・リーグのMVPは、広島の丸佳浩だと思う。いや「思う」ではなくて、丸佳浩でなくてはならないとまで思う。

思えば、昨年のセ・リーグのMVPは、丸の大先輩、新井貴浩だった。NPBでは、MVPはだいたい優勝チームの選手から選ばれる。「三冠王」などの大記録が出た場合は別だが、優勝チームで一番活躍した選手がMVPになるのが常道だ。しかし、ある数字で見れば昨年の新井はカープで“一番”活躍したとは言えなかったのだ。

オフェンス面の総合値を算出できる「RC」

それはRC(Runs Created)というセイバーメトリクスの指標である。大家であるビル・ジェームズがずいぶん前に考案したものだ。安打、長打、本塁打、四死球、盗塁、盗塁死、三振、犠打、犠飛というオフェンス面の数字を一定の係数をかけて算出した打者の総合指標だ。打点に近い数字になるようにまとめられている。RCが100を超えれば、MVP級と言える。

このRCの昨年のセ10傑は以下の通りだった。

1.筒香嘉智(De) 128.42
2.山田哲人(ヤ) 123.50
3.坂本勇人(巨) 116.94
4.丸佳浩(広) 106.77
5.鈴木誠也(広) 106.18
6.菊池涼介(広) 91.21
7.田中広輔(広) 86.19
8.村田修一(巨) 85.93
9.大島洋平(中) 83.66
10.バレンティン(ヤ) 82.92

昨季MVP新井のRCはチーム内で5番目だった

昨年のセ最強打者は筒香嘉智、これに異論がある人は少ないだろう。実際に本塁打、打点の二冠にも輝いている。その一方で優勝した広島では、丸が106.77でトップ。MVPに選ばれた新井貴浩は79.27で全体12位、広島でも丸、鈴木、菊池、田中に次ぐ5番目だったのだ。

確かに打点はチーム最多の101だったが、それも田中、菊池、丸の「たなきくまるトリオ」がたくさん出塁したからこそとも言える。

「ま、阪神から帰ってきて頑張っているし、アラフォーだし、黒田博樹もやめるし(?)」

もしかしたら記者の情実が入ったのかもしれないが、釈然としない。私は昨年、新井貴浩のMVPネタだけで、生中を30杯くらい飲んだと思う。

まんべんなく好成績を残している丸の貢献度

今年、日本シリーズに出場したのは3位のDeNAだが、MVPはぶっちぎりで優勝した広島から選ばれるだろう。と、すれば今年こそ丸佳浩でなければならない。今季のRCも素晴らしい数値を残しているからだ。

<今年のセ・リーグRC10傑>

1.丸佳浩(広) 114.60
2.筒香嘉智(De) 103.98
3.田中広輔(広) 101.91
4.マギー(巨) 96.28
5.ロペス(De) 95.35
6.鈴木誠也(広) 91.20
7.坂本勇人(巨) 85.99
8.山田哲人(ヤ) 85.82
9.桑原将志(De) 83.78
10.ゲレーロ(中) 83.44

丸は今年、最多安打のタイトルをロペスと分け合ったが、打率は5位、打点も92で3位。好成績だが、突出しているわけではない。とはいえ彼はリーグ4位の83四球に13盗塁と、いろんな分野でまんべんなく高い数字を残しているのだ。本当に貢献度が高いのは、こういう選手だと思うが、日本ではなかなか理解されない。

丸、田中だけでなく山田と筒香にも注目を

私は丸と、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンゼルス)のイメージが重なる。トラウトも外野手。右打者と左打者の違いはあるが、丸同様、足が速くて、長打もある。そして何より選球眼が抜群だ。

トラウトの主要タイトルは2012年の盗塁王、2014年の打点王だけだが、最高出塁率が2回、最多四球が2回、そしてわずか7年のキャリアでMVPを2回獲得、MVP投票2位にも3回なっている。MLBの価値基準なら昨年のセ・リーグのMVPは筒香か丸だったはずだ。

そして今年は文句なしに、丸佳浩のはずなのだ。

広島で言うと、田中広輔も進化した。35盗塁で盗塁王になったが、それ以上に89四球を選んで、丸を僅差で押さえて最高出塁率にも輝いている。今年の優勝は、丸佳浩と田中広輔という打って良し、走って良し、選んで良しと手数の多い選手が縦横に暴れたのが、最大の要因なのだ。広島は先発、救援投手陣に傑出した選手がいない。だから今年こそ丸佳浩で決まりだと、再度言っておきたい。

なお今年のランキングで注目すべきなのは“WBC疲れ”で不振だと言われていたDeNAの筒香嘉智と、ヤクルトの山田哲人がともにランクインしていることだ。

春先こそスポーツ紙で「不振」の文字が賑わったが、2人はそこからじわじわ成績を上げてきたのだ。山田は143試合にフル出場、筒香嘉智は139試合に出場。戦線離脱せず出場し続けたのだ。主力選手は、試合に出てなんぼである。来季、この2人は大いに期待できるのではないか。

(※引用元 Number Web

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