カープに鯉

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新井貴浩の『エール』と鯉党の想い「カープは、このまま終わらない」

2019年7月19日

新井貴浩の『エール』と鯉党の想い「カープは、このまま終わらない」

そういえば今年のカープについて、新井さんが言っていた。

「今年、開幕から負けが込んで、最下位に沈んだ時だって俺はこのままじゃ終わらないと思っていた。そのくらいの選手たち、そのくらいの戦力があるんよ」

昨シーズンまでリーグ3連覇を果たし、今シーズンは4連覇を狙ってのスタートだったが、4月は開幕からつまずいた。それを見て、やはり赤ヘル軍団は擦り切れてしまったのかと思いきや、5月に20勝を挙げて見事に立ち上がった。

そして、また6月の梅雨空とともに連敗(6月28日のDeNA戦から7月10日の中日戦まで11連敗)したが、オールスター明けの後半戦スタートとともに立ち上がろうとしている。

Number「カープに学べ」では広島出身のOBである金本知憲さん、新井貴浩さんにその強さについての対談をしてもらった。

その席で3連覇の精神的支柱だった新井さんに聞いたのは、今のような骨太なチーム、カープ戦士たちをつくり上げたのは、やはり敗北の歴史だったということだ。

15年連続Bクラスの上に今がある。

「今のチームっていうのは(山本)浩二さんが切り開いた畑を、マーティ(・ブラウン)が耕して、野村(謙二郎)さんが種を蒔いた。勝てなかった時代が続いたけど、チームづくり、選手づくりにはそれだけ時間がかかるし、あの人たちの存在なしに、優勝はなかったし、このチーム、この選手たちもないと思っている」

つまり、今日の幸せな日々は開墾から種蒔きまで15年連続Bクラスという苦闘の上に成り立っており、そういうチームがたかだか何連敗かしたくらいで、心配ご無用というのが新井さんの言い分だった。

確かに選手個人もそうだし、球団としても、さらには街全体も、敗北から生まれて立ち上がってきた。

「また負けましたよ」「へえ、ほうかあ」

広島の街に出る。小料理屋の店主がふと思い出したように聞いてくる。

「カープは今日どうなったかの?」

鯉党なのだろう。ちょっと言い難いので、わざと顔をしかめながら小声で「また負けましたよ」と教えると、何事もなかったようにあっさりと「へえ、ほうかあ」と言って再びまな板と向き合う。こちらが肩透かしを食らったような気分になる。

二軍の由宇球場では、なかなか一軍に上がることのできないドラフト1位が凡退しても、芝生席に陣取ったおじさんやおばさんから「まだ最初じゃけえ、仕方ないよお」と温かな声が飛んでいた。

どちらも落胆を隠そうとしている素振りはない。敗北は広島カープの一部であり、観る人たちはその中に何かを見ているのだ。

そして、今日もまた夕方になると、広島駅からマツダスタジアムまで、線路沿いの道が真っ赤に染まる。

今日こそは。

負けた翌日はそう笑い合い、老いも若きも幸せの列をつくってスタジアムに吸い込まれていく。

2019年現在の広島東洋カープを象徴するような、その景色を見ていると、敗北の上に咲いた球団とファンの絆を感じずにはいられなかった。

敗者が立ち上がるところに物語がある

思えばスポーツ映画の名作『ロッキー』も、スタローン演じる主人公はもともと連戦連敗の三流ボクサーだった。そんな彼が無名のアンダードッグとして世界タイトルマッチを戦い、敗れてなおそれ以上のものを得るというストーリーだった。

野球映画『メジャーリーグ』だって弱小時代のクリーブランド・インディアンスを舞台とした、落ちぶれたロートル捕手と若きノーコン投手の物語だった。

古今東西、人は敗者が立ち上がる物語を求め、そこから何かを学んできた。

だから、カープに学ぶ。

梅雨明けの気配が漂う日本列島にカープ勝利の報が届く。連敗というトンネルを抜け、また立ち上がった。

おそらく広島の人たちは「ほう、そうか」と、またいつものようにマツダスタジアムへと歩を進めるのだろう。

今日もまた。

勝った翌日にはそういう行列ができる。違いはそれだけだ。

なるほど、この幸せはちょっとやそっとではビクともしそうにない。

(※引用元 Number Web

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