変態だ。褒めてるつもりで言うと、必ず広島・西川龍馬(24)から「変態ちゃいますぅ」という答えが返ってくる。
とにかく鯉の巧打者はヒットゾーンが変態的に広い。例えば7月24日の中日戦では山本の肩の高さの直球を右翼席に叩き込み、同30日の巨人戦でも山口の地面スレスレのフォークを左前打にした。
そんな変態打者が選ぶ、今季最も変態的な安打は「菅野さんですね」。同19日の巨人戦(マツダ)、2点を追う7回2死。ワンバウンド寸前の内角スライダーを右翼線に運んで二塁打にした。
ほとんど下半身を動かさず、下手なアマゴルファーのような手打ちスイング。「開かんようにしよう思たら、あんな打ち方になってました」。この日は菅野から3安打。いずれも得点に絡み、5点差大逆転勝利の呼び水になった。
ボール球でも積極的に振りにいく代償として、四死球はセ最少(規定打席到達)の19。だが、変態安打が生まれるとナインが盛り上がり、打線がつながるケースが多いように思える。事実、西川が安打を放った試合は44勝21敗2分け、6割7分7厘の高勝率。
一方、無安打に終われば6勝23敗1分けの2割7厘だ。令和の岩鬼正美ともいえる悪球打ちの1番打者。「僕、ドカベン知らないんですよね」。逆転V4のカギを握る男。きょうから激突するDeNA投手陣は、どこに投げれば抑えられる?(田中昌宏)
(※引用元 スポーツ報知)