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前田健太、3年前の決意の言葉通り「地区シリーズ最高の投手」の評価

2019年10月21日

前田健太、3年前の決意の言葉通り「地区シリーズ最高の投手」の評価

ポストシーズンの戦いも、いよいよ佳境に入った。

日本のファンのみならず、米国でも期待されていた名門対決、ロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースの1981年以来、38年ぶりのワールドシリーズはドジャースがナショナルズに地区シリーズで敗退したことにより実現しなかったが、それでも、ドジャースの前田健太は今年も10月の戦いで男を上げた。

4試合、4回2/3を投げ、被安打1、無四球、7三振、無失点。この活躍に大リーグ公式ツイッターは地区シリーズ・ベストナインで救援投手として選出。地区シリーズ第5戦を全米テレビ中継したTBSの解説者は圧倒的な仕事ぶりをこう評した。

「Best pitcher in this series」(地区シリーズで最高の投手)

「結果を残すことだけを考えてここに来た」

ドジャースの悲願、’88年以来31年ぶりのワールードシリーズ制覇は叶わなかったが、前田は今年もファンから大きな支持を得た。

「Good Job, Kenta!」(いい仕事だったね!)

「Awesome, Kenta!」(すごいよ、ケンタ!)

「You are the #1」(あなたが一番!)

敗退からすでに10日以上が経った今でもロサンゼルスのファンは声援を送る。前回のコラムでも触れたように、きっと近所のスターバックスでは連日のようにコーヒーをご馳走になっていることであろう。

右肩上がりのシーズンを送り続ける前田を取材しながら、3年前の彼の言葉を思い出した。’16年1月7日、ドジャース入団発表を行った際の彼の言葉だ。

「ここに来てからが勝負。選手の評価が決まる。結果を残すことだけ考えてここに来た」

身体検査でイレギュラーな点が

記憶に残っている方も多いと思うが、前田はメジャー移籍を切望しポスティングシステムで海を渡ろうとした。

だが、評価が高かった割に前田の交渉は難航した。その理由を当時彼はこう説明した。

「身体検査でイレギュラーな点がありました」

右ひじに見てとれた勤続疲労を危惧され、契約に至ったドジャースでさえ基本年俸は312万5000ドル(約3億7500万円)に抑えた。6年総額1億ドル(約120億円)の攻防と評されていたはずが、保証額は8年総額でわずか2500万ドル(約30億円)、わずか1/4ほどだった。登板数やイニングで毎年10億円近いオプションを設けられたものの、相場を大きく下まわる低額契約に米メディアはこんな論調で報じた。

「受け入れるべきでない、選手にとって屈辱的な契約。もう1年日本でプレーし、フリエージェントとして来季からの高額契約を目指すべき」

大谷も1年でも早いメジャー移籍を希望

だが、前田は違った。価値観はお金にはなかった。

メジャーに戦いの場を移し、そこで自分が何を出来るのか。戦う前から評価=お金を気にするのでなく、選手として最高峰の場に1日でも早く身を置き、全身全霊を傾けたい。その中で自分には何が出来るのか。もちろん結果を残す自信があったことは言うまでもない。3年後、前田は今の立場を築き上げた。

近年では大谷翔平もそうだった。25歳未満の海外選手獲得に定められた契約制限で当時23歳の彼の契約金は約2億5000万円ほどに抑え込まれた。その上にマイナー契約からのスタート。メジャー昇格を果たしても年俸はメジャー最低保証(約6000万円ほど)しかない。

大谷も2年待てば、ルール適用外となり、契約総額は300億円以上が勝ち取れると言われてきた。だが、大谷も1年でも早いメジャー移籍を希望した。

筒香嘉智、秋山翔吾のメジャー挑戦は?

過去の気概に富み、己を信じ、道を切り開いた代表例が野茂英雄さんだった。イチローさんや松井秀喜さんもしかり。現オリックスバファローズ野手総合兼打撃コーチの田口壮や東京ヤクルト・スワローズの青木宣親もそうだった。

今オフ、日本からは横浜DeNAベイスターズの筒香嘉智外野手と埼玉西武ライオンズの秋山翔吾外野手がメジャー移籍の希望を持つと聞く。

正直に現状を記せば、メジャー各球団の評価は2人とも決して高くない。レギュラー保証、高額長期契約は望めない可能性が強く、今季年俸が4億円と推定される筒香も、2億3490万円と言われている秋山も、金銭面や待遇は日本の方が高いかもしれない。

その中で、彼らは何を感じ、どんな決断を下すのか。イチローさん引退後、二刀流・大谷はいるものの、野手でプレーする日本人選手はいない。筒香、秋山の2人が道を切り開いていく挑戦には非常に興味がある。

己を信じ、邁進する姿が見てみたい。(笹田幸嗣)

(※引用元 Number Web

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