広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22=明大)は、ルーキーイヤーとなる2020年の初夢を「開幕ローテーション」と書き込んだ。目標とする新人王への第一歩として、春季キャンプからのし烈な先発争いを勝ち抜く覚悟を示した。
即戦力としての役割を、十二分に理解しているのだろう。今年の初夢を書いてください――。記者からのお題に、森下が悩んだ時間はわずかだった。すぐにペンを走らせて「開幕ローテーション」と力強く書き込んだ。
「単独指名をしていただき、即戦力として期待してもらっている。まずは、先発ローテーションに入らないといけないな…と思っています」
2桁勝利……などと書かないのは、謙虚な森下らしい。佐々岡監督自ら獲得を熱望し、指揮官、前田健太(現ドジャース)らが背負った背番号18まで与えられた世代No・1右腕。周囲の期待は自然と高まる一方で、本人は至って冷静だ。
「数字のことは、よく分からないので…。先のことはあまり考えずに、1年目から頑張りたいな…という思いは持っています」
目標に公言する「新人王」のためにも、一歩目が肝心。春季キャンプの1軍スタートは決定的とあって、次の難関といえる「開幕」に全力を注ぐ。
「楽しみですけど、不安ももちろんあります。走ったりウエートに重点を置いて自主トレに備えています」
先発入りは大瀬良、ジョンソンが決定的。床田、九里、野村、アドゥワ、遠藤と実績組から有望な若手までがそろう。夢広がる千里の道も一歩から――。同僚との争いから、プロ野球選手としての戦いが幕を開ける。(河合洋介)
(※引用元 スポニチアネックス)