猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で開幕は延期になったが、いずれの球団も来るべき時に備えて準備を進めている。果たして、広島の野手陣はどのような陣容で開幕を迎えるのか。一軍で出場機会を得られそうな選手を対象に、キャンプやオープン戦で見えてきた現時点での序列を整理する。
<記号の見方>
◎=不動のレギュラー、〇=有力レギュラー候補、△=バックアップ、★=将来のレギュラー、×=故障離脱中/開幕二軍濃厚
【捕手】
◎會澤翼
★坂倉将吾
△磯村嘉孝
△石原慶幸
△石原貴規
捕手は、3年連続ベストナインに輝き、日本代表でも正捕手を務めた會澤の座は揺るがない。昨年打撃面で存在感を示した磯村が二軍調整中ということもあり、打力に秀でる将来の正捕手候補・坂倉が二番手争いをリードしている。その他にはK・ジョンソンと好相性の大ベテラン・石原慶、攻守に実戦力の高さが光る石原貴も一軍での出番がありそうか。
【一塁手】
〇松山竜平
△安部友裕
△堂林翔太
松山の腰痛による離脱で一時は混沌とした一塁手争いも、その松山の復帰により決着が付きそうな気配だ。松山は守備に難はあるものの、速球に強く実績も十分。2番手を争う安部や堂林は守備力に定評があるため、守備固めとして登場することが増えそう。キャンプから打撃も好調だ。
【二塁手】
◎菊池涼介
△三好匠
△曽根海成
△小窪哲也
△小園海斗
★羽月隆太郎
MLB移籍を断念してチームに残留した菊池涼が、今季も絶対的なレギュラーとして君臨する。バックアップには、俊足好守の曽根やベテラン小窪、実戦で二塁手としての出場もあった小園が控える布陣だ。菊池涼の後釜としては、昨年高卒ルーキーながら二軍で打率.300を記録した羽月への期待が高い。
【三塁手】
〇小園海斗
〇ピレラ【NEW】
△安部友裕
△三好匠
×メヒア
当初はピレラが有力だった三塁手争いも、相次ぐ守備のミスにより守備面で勝る小園が一番手に浮上してきた。昨季までレギュラー格の安部の起用が少なく、このまま小園が定位置を掴みそうだ。ただ絶対的な存在ではなく、守備力の高い三好や、二軍では格の違いを見せるメヒアにも、いずれ出番が回ってくる可能性がある。
【遊撃手】
〇田中広輔
△小園海斗
△三好匠
△曽根海成
△上本崇司
右膝の故障から復活を目指す田中が、キャンプから軽快な動きを見せており、遊撃手争いをリードする。キャンプで田中とポジションを争った小園は、三塁手メインの起用となりそう。万が一の際は、昨年も遊撃を守った三好、ここまで打撃好調の上本がポジションに着く形が想定される。
【左翼手】
〇野間峻祥
○ピレラ【NEW】
△長野久義
△高橋大樹
バットを寝かせる新フォームで、打撃面で成長を見せる野間が一番手に挙がる。三塁守備のまずさから本職の左翼手に回る機会が増えそうなピレラも、柔らかい打撃と快足で有力候補。ただ両者ともに決め手に欠け、移籍2年目で復活を期す長野や、キャンプから打撃好調を維持する高橋大にもレギュラー取りのチャンスは十分ある。
【中堅手】
◎西川龍馬
△野間峻祥
★宇草孔基【NEW】
昨年外野手に転向し、長打力が開花するなど大きな飛躍を遂げた西川が、レギュラーの座をがっちり確保する。一方、昨年に巨人へ移籍した丸佳浩の穴埋めが期待された野間は、中堅手としてはバックアップ起用が主となりそう。すでに実戦でも結果を残し、パワーとスピードが光るルーキー・宇草は、将来のレギュラー候補として二軍で研鑽を積みたい。
【右翼手】
◎鈴木誠也
△長野久義
△高橋大樹
×正隨優弥
昨年初の打撃タイトルを獲得し、日本代表の4番も務めるチームの大黒柱・鈴木が絶対的レギュラーだ。鈴木欠場の場合には、巨人時代に同ポジションを務めた長野や、同級生の高橋大が起用されるだろう。開幕二軍濃厚ながら、キャンプ中に長打力をアピールした正隨も面白い存在。(yuma)
(※引用元 THE DIGEST)