2か月以上遅れて始まるプロ野球・ペナントレースは、どんなことをしたら盛り上がるのか…。
Jリーグとの対策連絡会議、12球団代表者会議が行われた5月11日、巨人が練習場所を東京ドームにも拡大した。日程も「2勤1休」から「3勤1休」に上げるという。
「阪神・矢野燿大監督も、練習の内容を変えていく旨をコメントしています」(在阪記者)
代表者会議後、斉藤惇コミッショナーから明確な開幕日は聞かれなかったが、各球団とも「6月19日」を意識しているのだろう。
それと同時に、“興味深い情報”も飛び交っていた。カムバックを目指す新庄剛志元選手の獲得を検討しているNPB球団があるという。新庄氏がマジメに本気で復帰を目指して練習していくことは、テレビ番組でも取り上げられたが、実現の可能性は、“ゼロに近い”という見方が圧倒的だった。
「彼のキャリアハイの打率は日本ハム入りした2004年の2割9分8厘です。日米通算本塁打数は225。強肩外野手であり、敬遠球をヒットにするなどファンの印象に残る選手ではありましたが、戦力として見た場合、わざわざ補強する要素があるかどうか…」(プロ野球解説者)
これが、冷静な評価だろう。でも、「ひょっとしたら?」と思わせてくれるのも、彼の魅力である。
「今季、どの球団も収入の大幅ダウンは避けられません。ペナントレースが無観客試合で始まりそうですし、途中、ある程度の観戦者数が認められたとしても、経営が厳しいことに変わりはありません」(前出・在阪記者)
経営陣が期待しているのは、テレビ放映料だ。巨人戦が地上波で放送されていた頃のような大金は見込めないが、こんな声も聞かれた。
「野球ファンは早く試合が見たいはず。球場に行けないことも重なって、今年は衛星放送の契約者数が増えるのではないかという見方もあるんです。人気選手だった彼がいれば、契約者数はもっと増えるので」(TV局スポーツ部員)
48歳の新庄氏に「レギュラーになれ」と言うのではない。守備固め、代走、得点圏に走者を置いた場面で代打登場すれば、中継観戦者は大喜びだろう。また、取材制限の多いこの最中でも、彼を獲得したチームはその主役となる。連日、スポーツ新聞の一面を飾れそうだ。
「彼は試合の流れを読む力、つまり、野球センスに長けています。日本ハム時代、彼の周りに若手が集まっていたのは、単に話が面白いからではありませんでした」(前出・在阪記者)
ウイルス禍による経営難を乗り切るための“元人気選手”の獲得…。セ・リーグ2球団とパ・リーグ1球団が調査中との情報も聞かれた。3球団とも若手が多いので、もし本当なら、リーダー的なベテランを欲しているのかもしれない。どの球団も開幕戦に向けて動き始めたようである。(飯山満)
(※引用元 リアルライブ)