ユニホームを脱げば、遠藤のネガティブな一面が表れる。「普段は自分の嫌いなところばかりです。体は細いし…」。マウンドだけが自己肯定できる場所だ。
「投げているときの自分だけは好きになれるんです。マツダの、あの大観衆の声援を受けながら投げられる。重圧とかではなくて、心から投げたいと思えますよ」。登板後には興奮から眠りにつけない日もあるという。
開幕延期期間は下半身を重点的に鍛えた。「どうしても体を強くしたいという思いがあった」。コンプレックスだった体の線の細さは、たくましくなってきた。
「なんで結果が出ているか分からなくて、怖くなるときがある」。不安を漏らしながらも次第に技術も伴ってきた。成功体験の積み重ねが、遠藤をポジティブに変えていく。(河合洋介)
(※引用元 スポニチアネックス)