
9月9日、阿部巨人が東京ドームでの今季最後となる広島3 連戦の初戦を6-4で制した。初回、広島のエース左腕・床田寛樹から一死後にまさかの7連打。ソフトバンクからシーズン途中に獲得したリチャードが満塁弾を放ち、一気に6点を先取した。
念願の5割復帰を果たした試合後、阿部慎之助監督は「久しぶりの大量得点でしたね」と語ったものの、表情は冴えない。その理由は二つあった。先発・戸郷翔征が6点を援護された直後の2回に床田からプロ初本塁打を浴びるなど、大味な投球に終始。「球種が少ない分、もっと精度を上げていかないと」と阿部監督も厳しい言葉を口にした。
もう一つ、阿部監督を悩ませているのは“敵将のエース”床田の存在だ。2年連続でチーム最多11勝をマークしている左腕は、今季中にも国内FA権を取得する見込み。しかも「床田自身が筋金入りの巨人ファンであることは広島ファンなら誰でも知っている」(広島担当記者)という。
広島は長年、FA流出に悩まされてきた。その背景には「年俸2億円以上の複数年契約は結ばない」という不文律がある。床田の今季推定年俸は1億円台後半(推定)。すでに条件面では他球団に後れを取っている。過去に菊池涼介が4年3億円の大型契約を勝ち取ったが、これは「海外流出を避ける特例」といわれるほどの異例ケースだった。
さらに広島には「FAを見据えた選手の背番号変更」という伝統がある。床田も今季から背番号を28から19に変更しており、周囲はその行方を注視している。
つまり今回、巨人戦での先発マウンドに立った床田は、阿部監督にとって“攻略すべき敵”であると同時に、来季以降の補強リストの最重要候補でもあったということだ。(小田龍司)
(※引用元 Asagei plus)