
楽天イーグルスが前田健太を獲得したのはある種、驚きでもあった。
楽天は今季、規定投球回数に達した投手はひとりもおらず、開幕投手だった早川隆久は左肩後方関節唇のクリーニング手術により、来季開幕戦に間に合うかどうかは不透明。こうしたチーム状況から「マエケンがいきなり開幕投手に選ばれるかも」の声が聞かれるが、気になったのは、前田のインスタグラムの内容だ。古巣の広島カープからはオファーすらなかったというのだから。
前田は古巣を悪く言う気は毛頭ない。しかし、本当にそれでいいのだろうか。
今季、広島の主催ゲームの平均観客数は2万8356人。コロナ禍前の「3万人」には戻っておらず、12球団中8位という少なさだ。広島球団の観客減について、
「リーグ3連覇(2016年~2018年)以降、優勝からは遠のいています。ペナントレースの勝敗が影響しているのでしょう」(スポーツ紙デスク)
「チームの成績不振」で片付けてもいいのだが、最下位でも観客動員数が上がった中日ドラゴンズのような球団もある。チームの勝利が最高のファンサービスであることに変わりはないが、勝敗を度外視してでも応援したいと思う選手は必要だ。
「マツダスタジアムの年間シートに、空席が出始めたといいます。広島戦は人気があるため、チケット購入が抽選になるケースが多いんです。熱心なファンを大切にするのは当然ですが、一般の野球ファンもチケットを気軽に入手できる方法を考えるべき」(地元メディア関係者)
かつては「カープ女子」なる流行語があり、広島戦はホーム、ビジターに関係なく、女性ファンが多く球場に足を運んだ。その「カープ女子」は消滅したのかといえば、広島戦は今も女性観戦者が多い。一時期ほどではないが、むしろにわかファンがいなくなり、本当にプロ野球を好きになってくれた「リアルカープ女子」が残った感じだ。
「DAZNでは広島の主催ゲームだけが配信されていません。市民球場時代から支えてくれた地元ローカル局を、球団が今も大切にしているからです」(前出・地元メディア関係者)
チームの功労者だった前田を大切にしてほしい…優勝とは別に、リアルカープ女子が欲していたことだろう。前田の日本球界復帰のマウンドを他球団に譲ったツケが、来季の観客動員数に出なければいいが。(飯山満/スポーツライター)
(※引用元 Asagei plus)