カープに鯉

広島カープへの想いを届ける記事を掲載♪「カープ関連」のLINEスタンプも紹介してますヾ(*≧∀≦)ノ゙

黒田さんから「ここにいちゃダメだろ」、大道が腕を振り続ける理由!

2023年5月17日

黒田さんから「ここにいちゃダメだろ」、大道が腕を振り続ける理由!

「(大道)温貴って挫折とかあった?」

電話でふと聞いてみました。

今から読んでいただく文章はすべて大道投手の声に変換して読んでください。

挫折ですか? 高校生活では高校3年の夏以外全部です

野球を始めたのは、小学2年生のとき、ひとつ上の兄が野球やりたいって言い出して僕も一緒に始めました。その瞬間から兄に負けないようにと、ライバルは兄貴でした。小中高とずっと同じ学校、同じ野球部で一緒だったんです。

僕は最初からピッチャー1本だったって訳ではなく、小学生の頃はサードをやったり、キャッチャーをやったり色んなポジションをやっていました。それから中学に上がって元々肩が強かったのもあってピッチャーやってみろって。なんとなくその頃までは良い感じだった気がします。でも高校に入ってから初めて硬式のボールを使うことになり、周りのレベルの高さを感じました。こんなに厳しいんだって。

悔しくて、あーこんなもんかって気持ちになりかけたときもありますが、そんな時も心にずっと置いていた言葉があります。それは中学時代の野球部の恩師だった坂本先生から貰った言葉『不動心』でした。打たれても落ち込んだりせず顔を上げ、抑えても冷静に、活躍しても調子に乗らない。周りに見せる姿勢を常に意識しました。今使っているグローブにも“不動心”と刺繍を入れてるんですが、これまでの人生でいくつか作ってきたグローブには全部に必ず入れています。

そして高校野球、最後の夏には現チームメイトの高橋昂也と埼玉予選で当たるんです。僕は春日部共栄高校で昂也は花咲徳栄高校。すごく良いピッチャーだったので1点取られたら負けるだろうなって思いながら投げました。結果僕たちのチームは敗れてしまうんですが、当時の試合のことは今もまだ鮮明に覚えていますよ。

「お前は死ぬまで腕を振っていけ」

プロに入ってからの僕は1年目から1軍のマウンドに立つことができました。先発中継ぎ合わせて24試合に登板し、4勝4敗です。

1年目は常に大地さん(大瀬良大地)が気にかけてくれて、一軍にいたときもよくアドバイスをくれていましたね。

ファームに落ちた時期でもピッチングの状態とかをLINEで送ってアドバイスをもらったり、大地さんの方からも「状態どう?」って連絡をくれたんです。「今は二軍での時間だけど、試合で投げて評価をもらって、おのずと状態は戻ってくるはずだからトレーニングもしっかりやって力むことなく頑張ろう」って。そういった言葉をもらいながら「もう一度一軍に戻りたい、必ず戻る」と投げていました。

他にも大切にしているアドバイスはファームでなかなかうまくいかないなって時に永川勝浩投手コーチから言われた「お前は死ぬまで腕を振っていけ」です。「それがお前の持ち味なんだぞ」って。

その言葉を受けて、中途半端に腕を振ってしまうと結果が出なくなる、しっかりと“腕を振る”というのをより意識するようになりました。

黒田さんから言われた「ここにいちゃダメだろ」

プロ生活は決して順風満帆ではなかったです。2年目はわずか3試合の登板に終わり、大野練習場や由宇球場の記憶の方が多いです。

僕は2軍生活、いや、2.5軍にいました。そのとき常に一緒にいたのが畝さん(畝龍実コーチ)です。

「右足の使い方は良いから左足を気をつけろ」など、ほんとに細かいアドバイスを沢山もらいました。少しずつ直していったら全部良くなっていったと思います。今のフォームを作ってくれたのは、常に向き合ってくれて、1年間ずっとお世話になった畝さんです。感謝しています。

3年目の今年、春季キャンプは二軍スタートでした。ただ、そこで話すことができた球団アドバイザーの黒田博樹さんに「なんでお前2軍にいるんや、こんな良い球投げててここにいちゃダメだろ」って言われたんです。

ここまでやってきたことは間違いじゃなかったんだ。絶対に1日でも早く1軍に戻ってやるぞって気持ちになりましたね。

僕はファンの皆さんに「ヘイッ!」を求めてます

マウンドに上がるとき、自分の気持ちを昂らせるために、登場曲はB’zの『ultra soul』にしています。

歌の中でサビ終わり「ウルトラソウル! ヘイッ!」って箇所があるんで、そこのヘイッを球場にいる皆さんに言ってほしかったんですが、僕がカープに入団したときはコロナ禍で声を出しての応援が禁止されていました。

そして今シーズンやっと声出し応援が可能になり、マツダスタジアムでの登板のときに「どんな感じになるんだろう」って少し気にしてたら、初登板のときは控えめなヘイでした。

僕はファンの皆さんに大きな「ヘイッ!」を求めています。ぜひよろしくお願いします(笑)。

ちなみにマウンドに上がるときにルーティンがあって、ファーストからボールが戻ってきたあとに肩に手を当てて目を瞑っています。その時にポンポンポンって、肩肩肘って触るんです。大事な肩と肘に「今日も怪我なく頑張ってくれよ」って。

実はこのとき、(西川)龍馬さんも一緒にやってくれてるんですよ。1年目のときに(鈴木)誠也さんと龍馬さんから「一緒にやるからオレらのほうに手をふれよ」って言われて。

今はルーティン終わりで龍馬さんと目を合わせて手を挙げています。皆さん、ぜひ注目してみてください(笑)。

それでは最後に、カープファンの皆さん、今シーズンも一緒に最後まで戦いましょう! あと全力の「ヘイッ!」をお願いします(笑)。

(※引用元 文春オンライン

関連記事

2010年代の広島はリーグ2位の好成績!球団史上初の3連覇も達成

2010年代の広島はリーグ2位の好成績!球団史上初の3連覇も達成

2000年代はAクラス入りが「0」 広島は1991年にセ・リーグ制覇を果たして以降、長らく優勝から遠ざかっていた。なんと2000年代の10年間はAクラスに一度も入ることができなかったのである。これは、 …

新井が、現役生活を振り返る…ネット裏から試合を観る日々に思うこと

新井が、現役生活を振り返る…ネット裏から試合を観る日々に思うこと

2019年のプロ野球が開幕して、2カ月近くがたった。グラウンドを離れ、バックネット裏から試合を観る日々は新鮮で面白い。ファンの皆さんに近い心境や目線だと思う。 出遅れていた広島は、しっかり立てなおし、 …

田中が定めた1番打者の方向性「出塁率と得点を追い求めていく!」

田中が定めた1番打者の方向性「出塁率と得点を追い求めていく!」

リーグ連覇を果たしたチームで、2年連続フルイニング出場を達成。田中広輔は赤ヘル打線の斬り込み隊長として猛攻の起爆剤となった。進化を続けるトップバッターが、自身初の個人タイトル獲得の喜びを語る。 最多盗 …