【2022年成績】セ5位 66勝74敗3分 勝率.471、チーム打率.257 チーム防御率3.54
強いカープを取り戻すべく立ち上がった新井貴浩新監督。首脳陣にカープでのプレー経験のない藤井彰人ヘッドコーチ、新井良太二軍打撃コーチを招へいするなど新しい風を入れつつ、自らを育ててくれた“カープらしさ”も大事に、チームをつくっていく。
伝統継承というところでは、やはり『機動力野球復活』はポイントの一つだ。昨季は球団史上最少の26盗塁で、盗塁企図数55も含めてリーグワーストだった。「“足が速い・遅い”“盗塁できる・できない”ではなく、全体的に走塁への意識を高めてほしい」と指揮官。新たに就任した福地寿樹二軍打撃兼走塁コーチも加え、積極果敢に攻めていく姿勢を求める。
また、引き続きの課題としては、『中継ぎ陣の強化・整備』も急務と言える。まずは抑え・栗林良吏へとつなぐ勝ちパターンの確立から。森浦大輔、矢崎拓也、ケムナ誠らを筆頭に、シーズン通じて安定した形を築いていけるか。その点では、現役ドラフトで加入した経験豊富な左腕・戸根千明もキーマンの一人だ。
そのほか、主軸・坂倉将吾の捕手専念や、投手起用に関しては「腹をくくって継投することも必要」と、ここ数年とは違った新井監督流のスタイルが見られることは間違いない。昨秋のキャンプ合流初日には選手たちを前に「好き嫌いで起用はしない」と断言し、1年間戦うためのマネジメントを行った上で、多くの選手にチャンスを与える方針を示している。
指揮官が何度も口にしているように「カープは家族」だ。喜びも苦しみもともにして戦い抜く。
担当記者のこの男の“ココ”に注目! 坂倉将吾
高い志を持って捕手一本で勝負
昨季はチームで唯一全試合出場を果たすも、消えなかった違和感。新井貴浩新監督へ直談判もし、今季の「捕手専念」が決まった。レギュラーが確約されているわけではないが、自ら選んだ道だ。並々ならぬ覚悟がある。だからこそ掲げた「120試合、打率3割、20本塁打」という目標。決断が間違っていなかったことを証明してみせる。
広島東洋カープ 2023 メンバー表
【監督】
〇25新井貴浩
【一軍コーチ】
△77藤井彰人、83朝山東洋、91迎祐一郎、■80赤松真人、89小窪哲也、86菊地原毅、82横山竜士、〇81石原慶幸
【二軍監督】
71高信二
【二軍コーチ】
□85福地寿樹、△84新井良太、75廣瀬純、72東出輝裕、87高橋建、74永川勝浩、76倉義和
【三軍統括コーチ 兼 矯正担当】
78畝龍実
【投手育成強化コーチ】
73小林幹英
【投手】
11九里亜蓮、12大道温貴、13森浦大輔、14大瀬良大地、16森翔平、17岡田明丈、18森下暢仁、19野村祐輔、20栗林良吏、21中崎翔太、23薮田和樹、24黒原拓未、☆26益田武尚、28床田寛樹、29ケムナ誠、30一岡竜司、34高橋昂也、36塹江敦哉、☆39長谷部銀次、41矢崎拓也、42アンダーソン、43島内颯太郎、45松本竜也、☆46河野佳、☆47斉藤優汰、48アドゥワ誠、△49戸根千明、53小林樹斗、58藤井黎來、65玉村昇悟、66遠藤淳志、67中村祐太、68ターリー、98コルニエル
【育成投手】
120行木俊、122坂田怜、※125辻大雅、126新家颯、128中村来生
【捕手】
22中村奨成、27會澤翼、31坂倉将吾、■32石原貴規、40磯村嘉孝、■57持丸泰輝、☆62清水叶人、64高木翔斗
【内野手】
00曽根海成、0上本崇司、2田中広輔、7堂林翔太、10マクブルーム、33菊池涼介、35三好匠、44林晃汰、51小園海斗、54韮澤雄也、61矢野雅哉、☆63内田湘大、69羽月隆太郎、〇95マット・デビッドソン、◇99二俣翔一
【育成内野手】
127前川誠太
【外野手】
■5西川龍馬、9秋山翔吾、37野間峻祥、38宇草孔基、50中村健人、52末包昇大、55松山竜平、☆56久保修、59大盛穂、60田村俊介
【育成外野手】
※121名原典彦、※123中村貴浩、124木下元秀
[注釈]〇=新加入、△=移籍、□=復帰、◇=22年オフに育成から支配下、☆=支配下新人、※=育成新人、■=背番号変更、名前横は背番号
(※引用元 週刊ベースボール)