スポーツ専門の動画配信サービス「DAZN(ダゾーン)」は、3月20日に開幕するプロ野球2020シーズンから、「東京ヤクルトスワローズ(ヤクルト)」の公式戦主催試合を全試合放送する。これで全12球団中、11球団のホーム試合カバーしたことになる。残るは、「広島東洋カープ(カープ)」だ。
DAZNは、16年8月に日本に上陸したサービス。野球のほかにも、サッカーやテニスなど130以上のスポーツコンテンツを揃え、年間1万試合以上を放送している。月額の料金は1750円と、他のスポーツ動画配信サービスに比べて値ごろ。ドコモユーザーなら、月額980円~で楽しめる。スマートフォン(スマホ)やタブレット端末など、幅広い端末で利用が可能。一つのアカウントで6デバイス、同時に2デバイスで視聴できる。
世界9カ国でサービスを展開しており、スペインとブラジルが加わった2019年は、グローバルで「一番利用されたスポーツアプリ」になったという。
広島東洋カープはDAZNに入るのか
2018シーズンまでは、11球団の試合を配信していた。2019シーズンには「読売ジャイアンツ(巨人)」の放映権を獲得したが、ヤクルトとカープが抜け計10球団の試合を配信。そして、2020シーズンに再びヤクルトの放映権を獲得して、11球団の公式主催試合を配信できるようになった。
ヤクルトの放映権獲得については、多くの反響があったようだ。DAZNの担当者は、「ソーシャル上でのお客様の反応は非常に良く、改めてDAZNでプロ野球をお届けする意義を強く感じている」とコメント。昨年、離れてしまったヤクルトファンの再獲得を狙う。
一方、カープの放映権を獲得できなかった理由についてコメントはなかったが、「全球団の試合を配信することはローンチ当初より私たちのミッションであり、常に交渉は続けている」と、12球団の公式戦全試合の配信に向け意欲を見せた。
DAZNの日本事業における2019年の野球の総視聴時間は3480万時間。サッカー(8740万時間)に次ぐ視聴時間で、全ジャンルの総視聴時間のうち約24%を占めるビッグコンテンツだ。ここにカープが加われば、値頃な価格と相まって人気を呼びそうだ。(南雲亮平)
(※引用元 BCN+R)