大瀬良大地と會沢翼は1億8000万円で並ぶ
2016年からセ・リーグ3連覇した広島も2019年以降は3年連続Bクラスに低迷している。ポスティングシステムを申請している鈴木誠也のメジャー移籍が決まらないが、いずれにしても4番の穴を埋めるのは簡単ではない。佐々岡真司監督就任3年目の今季は、育ちつつある若手の成長を促しながら結果も求められる難しいシーズンとなりそうだ。
2021年の鈴木誠也の推定年俸は3億1000万円だった。主砲が抜ける2022年の外国人を除いた年俸ランキングは以下の通りとなっている(金額は推定)。
1位は3億円で現状維持の菊池涼介。2020年から結んだ4年契約の2年目だった昨季は132試合出場で打率.277、16本塁打(自己最多)、60打点(自己最多タイ)をマークした。1番で起用される試合が増えたことで得意の犠打は2に激減したが、シーズン前半は打率トップを独走するなど打撃面で大きく数字を伸ばした。
通算500打点まであと20、同300犠打まであと4に迫っており、今季は節目の記録達成も近い。3月で32歳と脂の乗り切った11年目。鈴木が抜けたチームを引っ張る存在としても期待される。
2位は大瀬良大地と會沢翼が1億8000万円で並んだ。大瀬良は昨季、2年ぶりの2桁となる10勝を挙げ、国内FA権を行使せずに残留。3000万円アップで3年契約を結び、選手会長にも就任した。プロ9年目の30歳は投手陣の大黒柱として今季も頼りになりそうだ。
會沢は2020年から3年契約を結んでおり、現状維持で契約更改。昨季は70試合出場にとどまり、打率.256、3本塁打と前年の成績を下回った。3年契約最終年の今季、プロ16年目の33歳は豊富な経験で存在感を示したい。
最多勝の九里亜蓮は5300万円アップ
4位は1億5000万円の田中広輔。2021年から2年契約を結んだが、昨季は81試合出場で打率.206、2本塁打と不本意な成績に終わった。まずは小園海斗に奪われたショートのレギュラーを奪回したい。
5位は昨季13勝で最多勝のタイトルを獲得した九里亜蓮。国内FA権を行使せずに残留し、5300万円アップの1億4000万円で3年契約を結んだ。チームのAクラス浮上のためには、今季も九里の右腕にかかる期待は大きい。
6位は1億2000万円の長野久義。巨人から丸佳浩の人的補償として広島に移籍して3年目だった昨季は、71試合出場で打率.216、2本塁打に終わり、4500万円ダウンとなった。プロ13年目の37歳にとって、今季は勝負のシーズンとなりそうだ。
1億円が見えてきた西川龍馬と森下暢仁
1億円以上は上記6人。7位は西川龍馬で1300万円アップの7600万円となっている。昨季は137試合出場で打率.286、12本塁打、60打点。巧みなバットコントロールでチームトップの144安打をマークし、年俸1億円も見えてきた。
8位は7500万円の松山竜平。昨季は85試合出場にとどまり、打率.263、2本塁打で1500万円ダウンとなった。勝負強い15年目の36歳はレギュラー奪回に燃えている。
同じく7500万円で8位タイは森下暢仁。10勝を挙げて新人王に輝いた2020年に続き、昨季も8勝7敗、防御率2.98の安定した投球を見せて3200万円アップを勝ち取った。3年目の今季も活躍して来年は1億円の大台突破なるか注目だ。
10位は7200万円の野村祐輔。10年目の昨季は0勝4敗、防御率6.31と惨憺たる成績に終わり、1億2000万円から4800万円の大幅ダウンとなった。2016年の最多勝右腕はまだまだ老け込む年齢ではない。
ちなみに昨年37セーブを挙げて新人王に輝いた栗林良吏は3700万円アップの5300万円。リーグ2位の打率.315をマークした坂倉将吾は3200万円アップの5000万円となった。鈴木誠也がメジャー移籍しても、次代を担う若い芽は着実に成長している。
(※引用元 SPAIA)