プロ野球において、投手が連続して最多勝を獲得するのは非常に困難とされている。
パ・リーグでは、野茂英雄氏がルーキーイヤーの90年から4年連続の最多(2リーグ制以降)を記録したが、セ・リーグは投手が打席に立つことも影響してか、金田正一氏(故人)、村山実氏(故人)、平松政次氏、斎藤雅樹氏、山本昌氏、現役では巨人の菅野智之といった錚々たる顔ぶれでも2年連続が最多なのだ。
そんな最多勝を巡る話題が、元巨人の江川卓氏が、自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉で展開された。同チャンネルの2月16日投稿回〈【たった2回のガッツポーズ】20勝達成・日本シリーズ胴上げ投手時の真相!江川卓が最も嬉しかった瞬間!〉でのことだ。
実は、江川氏も80年、81年と2年連続で最多勝を獲得。82年も19勝を挙げており、当時なら、2リーグ制以降の日本プロ野球で初の「3年連続」の可能性があったのだが、同年、広島の北別府学氏が20勝で追い越し、江川氏の快挙を阻む形となったのだ。動画で、江川氏はこう振り返ったものだ。
「(自分自身が)19勝の時に、彼(北別府)の登板を勝手に数えたんですけど、あと5試合残ってまして、その時点で彼は15勝だったんですよ。ボクは19勝でしたから、これは3年連続いったなと思って…そこから19勝で止まっていたら、彼が5連勝したんですね…」
その年、シーズン途中までは好調だった江川氏だが、最終的に引退を早めるきっかけとなった右肩痛を夏以降に患い始めたことも口にしている。“あと2勝していれば…”と、江川氏が思ったであろうことはもちろん、やきもきするファンも多かったことだろう。(所ひで)
(※引用元 Asagei plus)