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「チームマエケン」初期メンとして、マエケンと大瀬良に伝えたいこと

2023年7月1日

「チームマエケン」初期メンとして、マエケンと大瀬良に伝えたいこと

「前田健太、日本復帰か?」先日、携帯を触っていると、このような文字が目に入ってきました。ドジャースと結んだ8年契約が満了するオフに日本球界への復帰も視野に入れているのでは、という内容の記事でした。

アメリカに旅立つ時に僕が「広島に帰ってきてください」と言って、マエケンさんはその言葉に「うん」と微笑んでくれたのを思い出しました。

前田健太投手の元チームメイトであり、広島代表のファンでもある自分としては、もちろん日本に戻ってきて投げる姿を見たいですが、MLBでまだまだ活躍する姿も見たい――。どちらの思いもあります。

前田健太に憧れて、エースに成長した男

2015年の自主トレで結成された「チームマエケン」。初期メンバーはマエケンさんをはじめ、中崎翔太、大瀬良大地、藤浪晋太郎、そして僕・中田廉でした。

今振り返ってみると、錚々たる顔ぶれです。マエケンさんは日本を代表するエースとなり、現在はミネソタ・ツインズで活躍中。先日、怪我から復帰して678日ぶりとなる白星を手にしました。ザキ(中崎)はクローザーとしてチームを3連覇に導き、大地はチームの大黒柱に。藤浪晋太郎は阪神時代、苦しい時期もありましたが、現在はオークランド・アスレチックスで先発や中継ぎ、オープナー問わず様々なポジションで活躍しています。そして、最後は中田廉。チームマエケンの広報として、陰ながら支えています(笑)。

前田健太の「広島代表のファン」を勝手に名乗らせてもらっていますが、僕と同じくらいマエケンさんを尊敬し、憧れている選手がチームマエケンの中にいます。それは大地です。2014年から2015年までの僅か2年の間で、たくさんのことを学び、吸収し、逞しくなっていく姿を間近で見ていました。

2人について語る上で、触れないといけない日があります。2015年10月7日のマツダスタジアムでのドラゴンズ戦。0-3で敗退し、クライマックス・シリーズ(CS)出場を逃してしまった試合です。

この日に先発したマエケンさんは7回無失点と完璧な投球を見せました。そして8回からリリーフで大地が登板。物凄い重圧の中、結果は3失点と打ち込まれ、敗戦投手となってしまいました。

試合後にベンチが映し出されると、顔を上げる事ができない大地に寄り添うマエケンさんの姿がありました。負けの責任を大地に背負わせないよう、ピタッと肩を寄せていたんです。カープファンからのお疲れ様の拍手を浴びながら、いろいろと思いが込み上げていたのでしょう。CSへの進出ができなくなったと同時に、このシーズンを最後に広島を離れ、MLBに挑戦することが濃厚になっていました。2人を見ていると「俺が抜けた後のチームを頼むぞ」という無言のメッセージを感じました。そして、この悔しい敗戦が、大地をカープの新しいエースへと成長させていくキッカケになったのではないかと思います。

「何回怪我をしても、そのたびにパワーアップして帰るぞ」

大地は今年で32歳。野球選手としてはこれから脂の乗った時期に入っていきます。昔は30歳をすぎるとパフォーマンスが落ちると言われていました。たしかに身体が思い通りに動かなくなり、思った以上に負荷がかかります。疲労の回復も遅くなり、メンタル的な部分にも影響し、いつものパフォーマンスを出せなくなる選手もいます。

でも、大地なら大丈夫です。なぜならウエイトも走り込みも半端じゃない量をこなしているからです。大地と自主トレを共にした選手はみんなその練習量に驚いています。いずれ身体が思ったように動かなくなった時が来ても、やれるときに貯蓄を作っておけば、必ず無駄にはならないと信じて取り組んでいるのでしょう。そして、練習量をこなすことによって心の強さも得ていると大地を見ていて思います。たださすがに走りすぎな気がしたこともありましたが……(笑)。30代、心技体がさらに進化してパワーアップした姿になると僕は確信しています。

今季は春季キャンプから好調をキープし、開幕戦でも素晴らしいストレートを投げていました。一時は故障離脱もあり、成績を見れば3勝5敗と貯金は作れてないですが、防御率も3.02と悪くないですし、クオリティ・スタートも登板数に対して70%と役割は果たしています。大地は納得いっていないと思いますが、ここからのシーズンの大事な局面で、必ず大地がチームを支えていくことでしょう。

あのCSを逃した日から8年が経ちましたが、大地がマウンドに立っている姿を見ると、心なしか風格は勿論、風貌もマエケンさんに似てきているなと思います。エースとしてチームを優勝に導いてくれるはずです。

現役時代に大地とはいろんな話をして、多くの時間を過ごしました。お互いに怪我をして、気持ちも乗らない中でドライブに行ったこともあります。僕が肩、たしか大地が肘を痛めていて、大地はプロに入って初めて怪我でリハビリ組。僕と違って主力の選手。投げられない中で不安もあったと思います。今思えば偉そうだったと思いますが、「何回怪我をしても、そのたびにパワーアップして帰るぞ」と大地に言ったことを思い出します。

そして、ここで一つ、自分が大量失点をして二軍行きが決まり、大地から送られてきたメッセージを僕から大地に送り返したいと思います! 僕はこの言葉に救われました。

『No Rain,No Rainbow』

つらい事の後にはきっと良い事がある。

苦しい時期が来たとしても、何回も立ち上がって広島にまた歓喜を湧き起こしてほしいです! 大地、応援してるよ! あと、マエケンさん、日本に帰ってくる時は是非、広島に戻ってきてください!

(※引用元 文春オンライン

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