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対カープ、特にマツダスタジアムで勝利のイメージがわかない『巨人』

2018年7月24日

対カープ、特にマツダスタジアムで勝利のイメージがわかない『巨人』

初戦は下水流のサヨナラ弾で決着

7連勝と勢いに乗っていた巨人。エース・菅野智之、新戦力のヤングマン、メルセデスと先発陣の安定もあっての上昇機運だけに、首脳陣も心強かったはずだ。

しかし、首位・広島に5ゲーム差と詰めての7月20日からの直接対決3連戦は、まさかの結果となった。

初戦、予想は広島・大瀬良大地、巨人・菅野だったが、ともに回避し、広島は野村祐輔、巨人は山口俊を先発マウンドに送った。

内実は分からないが、巨人サイドに「3連敗は避けたい」の思いがあったのかもしれない。エース対決で重圧のかかる初戦ではなく、2戦目に万全の菅野を送り、必勝を期す策だ。

巨人が慎重になるのも分かる。マツダ広島で今季0勝6敗、しかも前年から9連敗だ。選手にも、赤で覆われたスタジアムへの苦手意識があった。ただ、今季の広島は決して盤石の強さではない。結果論だが、だからこそ追う巨人には3連勝を狙うガムシャラな戦いが必要だったのかもしれない。

確かに広島のマツダでの強さは神がかっている。

3連戦を前にマツダで24勝8敗1分、それ以外では21勝25敗と負け越し。チームに欠けた力をファンの後押しでつかんだ結果とも言えるが、決して他力本願ではない。マツダでの8敗にしても対セの5敗で3点差以上がついた試合はない。リリーフ投手が崩れようと、打線があきらめず最後までファイティングポーズを取り続けたからこそ「マツダでは何かが起こる」のだ。加えて今回は、西日本豪雨の後、初めてのマツダ開催だった。広島ナインの覚悟は並々ならぬものがあった。

高橋由伸監督の思惑どおりに運ぶかに思えた瞬間もあった。特に、初戦、あの一発がなければ、逆の結果もあっただろう。山口俊が早々にKOされ、0対7の大量リードを許しながらも追いつき、延長10回表に四番・岡本和真の勝ち越し弾。しかし、その裏二死から、途中出場の下水流昂がマシソンの外角高めの速球を逆方向のライトスタンドに運ぶ、サヨナラ本塁打だ。アマ時代も含め、公式戦では初のサヨナラ弾とあって「届けと思いながら走りました」と興奮に声を弾ませた。

菅野相手でも広島打線爆発

菅野を立てた2戦目も、先制された後、5回表に4対2と逆転しながら5対7の逆転負け。菅野は「今日は全部僕です」と唇をかんだ。ただ、前戦で広島打線を止められなかった大城卓三とのバッテリーには疑問符がつく。打力を買ってだろうが、経験ある小林誠司起用のほうが、仮に負けても納得できる敗戦になったはずだ。

歯車が狂ったまま挑んだ3戦目も、まさかの展開となった。巨人は6対0から一発攻勢で追いつかれ、6対8の敗戦。打線は坂本勇人抜きでも必死に戦ったが、それを投手陣が見殺しにした3連戦となった。

今季の広島打線の力はつながりだ。チーム打率は.261ながら六番が.295、七番が.280、八番が.285。野間峻祥、會澤翼らの奮闘によるものだが、下位打線で得点を奪い、またはチャンスを作る。どのような打順になっても捨てイニングがないから相手投手が疲弊し、終盤の逆転が多くなるのだろう。暑さもあった。24日、今季最大27本のホームランが生まれたが、連日の酷暑に投手たちは明らかに疲れている。

今回の巨人は自軍の力を過信し、相手の力を甘く見たようにも映る。惨敗は必然の結果だったのかもしれない。ともあれ、これで自力Vは消滅。残された試合数は多く、8ゲームを一瞬で縮める力も十分にあるが、対広島、特にマツダではどうか。今回3試合から、この先の勝利のイメージはわいてこなかった。(写真=早浪章弘)

(※引用元 週刊ベースボール

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