現在.328で打率1位の鈴木誠也のすごみは安定感だ。過去ブレークし、スタメンに定着した2016年以来、すべて打率3割超。今季は出塁率.444、長打率.574、得点79はいずれもリーグ1位。波の大きな打線の中で不動の四番に座り、チャンスメーカー、ポイントゲッターの両面で貢献していることがうかがえる数字だ。
前年に比べ24試合少ない時点での比較だが、18年は打率.320、30本塁打と、ほぼ同じペースながら打球方向は違う。
センター方向への安打は25本から36本、ライト方向が13本から17本と増え、逆にレフト方向は61本から42本に減っている。よりセンター方向に意識を置き、ケースによっては右打ちをしていることが推測できる。ホームランはセンターから左が19本とほとんどだが(18年は27本)、センターが3本から7本。
全体の飛距離が伸び、自然と増えたものだろう。三振数は昨年の116に対し62と少ない。
得点圏打率は.267だが、不思議なのは走者二塁の26打数1安打と三塁の8打数1安打か。走者が複数なら56打数22安打、打率.393と打ちまくっているのだが……。
左右投手別と月別の打率では巨人・坂本勇人と同じ傾向で対左に.398に対し、対右が.299と対左の数字が良く、6月の月間打率は.220と低迷した。球団別では、なんといっても対巨人の.474が光るが、特に東京ドームの6試合では.524と打ちまくっている。逆転Vへのキーマンであることは間違いない。(写真=BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)