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緒方、野村、江藤、前田…「『ポスト黄金時代』を彩った好打者たち」

2019年10月22日

緒方、野村、江藤、前田…「『ポスト黄金時代』を彩った好打者たち」

プロ野球が産声を上げ、当初は“職業野球”と蔑まれながらも、やがて人気スポーツとして不動の地位を獲得した20世紀。躍動した男たちの姿を通して、その軌跡を振り返る。

黄金時代の最後に台頭した緒方

山本浩二、衣笠祥雄ら“YK砲”の強打、高橋慶彦ら韋駄天スイッチヒッターの機動力、そして北別府学、大野豊を中心とした投手王国。そんな広島20世紀の黄金時代は、1991年、山本が監督となって3年目のリーグ優勝を最後に、幕を閉じた。その後の9年間は95年に2位となったのが最高で、21世紀に入ると、さらに低迷を深めていく。

だが、2016年に25年ぶりのリーグ優勝、そこから3連覇。監督として広島を率いていた緒方孝市がドラフト3位で入団したのは、黄金時代の後半に入った87年のことだった。91年に初めて出場100試合を突破した緒方だったが、泥だらけのユニフォームをトレードマークに遅咲きの花を咲かせたのは95年で、以降3年連続で盗塁王。このときには、後から入団した好打者たちが打線を彩っていた。

年齢は上だが、ドラフト1位で89年に入団したのが野村謙二郎だ。同期のドラフト5位が捕手として入団した江藤智。ドラフト4位で翌90年に入団したのが前田智徳で、いずれも91年のリーグ優勝に貢献している。

野村は2年目の90年に正遊撃手となり、リードオフマンとして以降2年連続で盗塁王。94年にも3度目の盗塁王に輝いている。95年には盗塁王こそ47盗塁の緒方に譲ったものの、32本塁打、30盗塁、打率.315でトリプルスリーを達成。「もっともメジャーに近い男」と評され、自身もメジャーへの夢を長く抱き続けていた野村だったが、FA権を取得した97年オフには迷った末に広島へ残留、その後もチームリーダーとして広島を引っ張っていく。

クリーンアップとして切磋琢磨したのが江藤と前田。ともに天才肌だが、タイプは違う。レギュラー定着は前田のほうが早かった。美しい打撃フォームでファンだけでなくライバルたちも魅了した前田だが、初の表彰は2年目の91年、外野手としては史上最年少20歳でのゴールデン・グラブ。翌92年からは3年連続で、当然のように打率3割を突破してく。

美しい弧を描く本塁打が魅力だった江藤は93年に三塁手としてレギュラー定着、いきなり34本塁打で本塁打王に。前田も江藤と競って27本塁打を放った。江藤は95年に自己最多の39本塁打、106打点で本塁打王、打点王の打撃2冠に輝いたが、その95年、前田は5月にアキレス腱を断裂。その穴を埋めたのが緒方だった。翌96年には江藤も守備中に打球を右目に受け、復帰した前田にも故障が続く。それでも、江藤は本塁打を量産し続け、前田も打率3割は最低限のノルマとばかりに打ちまくった。

野村と前田は広島だけで通算2000安打

そんな90年代、徐々に頭角を現してきたのが金本知憲だ。94年に外野の一角を確保すると、翌95年には初の規定打席到達、その翌96年は初の打率3割、続く97年が初の30本塁打をクリア。21世紀に入って阪神で連続フルイニング出場の世界記録を更新することになる金本だが、初の全試合出場、そして記録をスタートさせたのは99年だった。

その99年に入団したのが新井貴浩。ドラフト6位から這い上がり、1年目から一軍で存在感を放つ。だが、そのオフ、江藤がFAで巨人へ移籍していく。無意識のうちにケガを言い訳にする自分自身を、さらに厳しい環境へ置くための決断だった。

迎えた2000年。金本が江藤に代わって四番に座り、30本塁打、30盗塁、打率.315でトリプルスリーを達成したが、野村も、緒方も、序盤は絶好調だった前田も、次々に故障で離脱していく。その穴を埋めるかのように働きまくったのが95年に日本ハムから移籍してきた木村拓也だ。ドラフト1位で99年に入団して1年目から二塁手として即戦力となっていた東出輝裕が遊撃に回り、木村は二塁に外野を兼ねて初の全試合出場。新井も三塁と一塁、外野にも回って出場機会を増やしていった。

だが、広島は3年連続5位。最終的には15年連続でBクラスに沈み続けたが、野村と前田は広島だけで通算2000安打を残し、緒方は監督として20世紀にもなかったリーグ3連覇を残している。(写真=BBM)

(※引用元 週刊ベースボール

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