wOBAとは1打席あたりどれだけチームの得点増加に貢献したかを示す指標
野球のデータを統計学から客観的に分析するセイバーメトリクス。これまで日本のプロ野球で打者の実力を示す指標として用いられてきたのは、打率・本塁打・打点・盗塁などがメインだった。
しかし、『マネー・ボール(著マイケル・ルイス)』が日本で文庫化されると一般に広がりはじめ、少しずつではあるがセイバーメトリクス的な考え方が取り入れられるようになってきた。
メジャーリーグでは、選手の能力を示す上で有効な指標として広く活用されている。今回は1打席あたりにどれだけチームの得点増加に貢献したかを示すwOBAを紹介する。
計算式は「{0.7×(四死球-敬遠)+0.9×(単打+失策出塁)+1.3×(二塁打+三塁打)+2.0×本塁打}÷(打席-敬遠-犠打)」と非常に複雑。四死球や単打、二塁打、三塁打、本塁打それぞれに統計的な研究から妥当と思われる得点期待値から算出した係数を用いて算出される。
出塁率と長打率を足しただけのOPSはスラッガーの方が高くなる傾向にあるが、wOBAは出塁、安打の種別を細分化しているため得点への貢献度をより的確に示す。
【wOBA】
計算式:{0.7×(四死球-敬遠)+0.9×(単打+失策出塁)+1.3×(二塁打+三塁打)+2.0×本塁打}÷(打席-敬遠-犠打)
意味:1打席あたりにどれだけチームの得点増加に貢献したかを示す指標。Weighted On Base Averageの略で、平均で.330前後とされる。
スパイア [SPAIA] ちゃんねる
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wOBA12球団トップは鈴木誠也
2019年のwOBAランキングでは、鈴木誠也(広島)が.444で両リーグを通じてトップ。パ・リーグ1位は.419の森友哉(西武)だった。
2019年のwOBA(規定打席数到達者のみ)ベスト5は以下の通り。
【セ・リーグ】
1位:鈴木誠也(広島).444
2位:坂本勇人(巨人).424
3位:山田哲人(ヤクルト).418
4位:バレンティン(ヤクルト).400
5位:ソト(DeNA).393
【パ・リーグ】
1位:森友哉(西武).419
2位:吉田正尚(オリックス).418
3位:ブラッシュ(楽天).409
4位:山川穂高(西武).401
5位:秋山翔吾(西武).390
(※引用元 SPAIA)