投手王国再建へ――。2016~18年にセ・リーグ3連覇を成し遂げた緒方孝市前監督に代わり、球団では1967年長谷川良平以来、53年ぶりの投手出身監督が誕生した。
4連覇を目指した2019年は今村、一岡、中崎らリーグ3連覇を支えたリリーフ陣が故障などで離脱。
菊池保、中村恭ら新たな戦力の台頭は光ったが、年間を通して勝ちパターンを定めることができなかった。終盤の失速が尾を引き、クライマックスシリーズ進出を逃した。20年へ向け、精彩を欠いたブルペン陣強化が課題として浮き彫りになった。
改革はすでに始まっている。秋季キャンプ中には先発として17年に12勝、18年に8勝を挙げるも19年はゼロ勝に終わり、復活を目指す岡田をセットアッパーで起用するプランを明かした。オフには中継ぎ強化へ新助っ人投手2人を獲得。新戦力に加え中崎、フランスアを守護神候補として挙げ、「競争」を促した。
ドラフト1位で獲得した大学ナンバーワン右腕の森下にかける期待も大きい。監督就任後初めてのドラフトで「即戦力投手がほしい」と意中の右腕の一本釣りに成功。自身や前田健太(現ドジャース)が継承してきた「背番号18」を託した。指揮官は「エースになってほしい。しっかり開幕一軍に入って、ローテーションに入ってもらいたい」と即戦力として活躍を望んだ。
「V奪回」「一体感」。指揮官は、このフレーズを強調し続ける。投手王国を築き上げ、リーグ制覇、そして日本一を目指す。(写真=BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)