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プロ野球、他球団の試合は好調でも…巨人戦の視聴率が低迷する背景

2020年7月2日

プロ野球、他球団の試合は好調でも…巨人戦の視聴率が低迷する背景

新型コロナウイルス感染拡大の影響で約3か月遅れで開幕した、今年のプロ野球は、近年では珍しく、日本テレビが地上波で開幕戦から5試合連続で巨人戦を中継した。6月19日、阪神との開幕戦の視聴率は10.7%(ビデオリサーチ調べ/関東地区。世帯視聴率。以下同)だった。デーゲームの2戦目は7.3%、3戦目は5.8%を記録した。テレビ局関係者が話す。

「ファンも待ち望んでいましたし、外出自粛ムードもあるので在宅率も高い。ここ数か月、スポーツ自体が行われていなかったですから、もう少し伸びるかと思いましたが……。巨人の開幕戦は昨年10.6%、一昨年9.2%なので、例年とあまり変わりませんでした。デーゲームの数字は最近の中では、悪くないと思います」(以下同)

続く広島戦との3連戦のうち2戦はナイター中継だったが、6月23日は8.9%、24日は7.5%と数字は伸びなかった。

「これは、日テレにとって痛い数字でした。6月の第4週(22~28日)の世帯視聴率で日テレは全日帯では1位を獲得しましたが、ゴールデン帯とプライム帯はテレビ朝日がそれぞれ11.1%、11.6%を記録し1位の座を明け渡しています。2位の日テレとの差はそれぞれ0.2%、0.8%です。つまり、巨人戦で週に2度も夜7~8時台に1桁を出してしまったことが大きな原因なのです。

この2局は熾烈な視聴率争いをしていますが、週間のゴールデン帯では日テレがだいたい勝っています。6月の月間視聴率でも、プライム帯はテレ朝が首位でしたが、ゴールデン帯は日テレがNHKと並び、11.5%でトップでした。巨人戦中継が視聴率争いの足かせになっているのは、残念ながら間違いありません」

地上波だけでなく、CS放送や動画配信サービス「DAZN」などでも巨人戦は中継されている。その分、視聴率が分散するとの指摘もある。

「確かに普段から巨人を応援しているファンは余計な演出のないCSなどを見るかもしれません。しかし、地上波以外の視聴率を換算しても、実際は雀の涙ほどにしかならない。仮に今後、地上波のみの中継が実現しても、12%を超えるとは考えづらいのではないでしょうか。

日テレは今年、あと4試合巨人戦ナイターを中継する予定になっていますが、いかに下げ止めるかを模索するしかない。昨年8月29日、松井秀喜氏と高橋由伸氏のダブル解説という往年のファンにとって堪らない演出をしても6.7%しか取れなかった。今後も低い数字を覚悟しないといけないでしょう」

関東地区の巨人戦は視聴率に苦しんでいるが、他の地区でのプロ野球中継は低迷するどころか、高視聴率を稼いでいる。

「ゴールデン帯の開幕ナイターの数字をおさらいすると、関西地区の巨人対阪神(読売テレビ)は17.4%、広島地区のDeNA対広島(広島テレビ)は27.6%、札幌地区の西武対日本ハム(札幌テレビ)19.7%、仙台地区のオリックス対楽天(NHK)は17.6%、北部九州地区のソフトバンク対ロッテ(テレビ西日本)は17.7%です。

これらの地域のファンも、契約すればCSやDAZNは観られる環境にある。それにもかかわらず、地上波で高い数字を記録している。この事実からも明らかなように、巨人戦の地上波中継の視聴率が上がらないのは、決してCSやDAZNで観られるからではないんですよ。ちなみに、名古屋地区のヤクルト対中日(東海テレビ)は9.9%で、地方局の開幕戦中継で唯一1桁でした。もう何年も中日が低迷しているので、ファン離れが進んでいることが、数字にハッキリ現れている。全体的に見て、巨人戦の視聴率低下はプロ野球人気の低下ではなく、単に巨人の人気が落ちていると考えるべきでしょう」

8年連続Bクラスの中日と異なり、巨人は昨年5年ぶりのリーグ優勝を果たし、今季も好調なスタートを切っている。それでも、視聴率上昇の気配は見えてこない。

「昔、20%を取っていた頃はプロ野球中継が巨人戦のみでした。他球団のファンは途中経過を見るためにスイッチを付けていた面もある。それが多チャンネル化によって、巨人戦の数字が相対的に下がった。また、他球団は地元密着を進め、成果を上げているので、地域で高視聴率を取れる。一方、巨人は本拠地のある東京、関東地区にアピールしきれていないとも言えます」

かつて巨人戦の視聴率はプロ野球人気全体のバロメーターだったが、今はそうではない。地域密着型のチームが増える中で、巨人の全国区での人気にも陰りが見え始めているということか。はたして地上波で巨人戦の視聴率が上がる日は来るか。

(※引用元 NEWSポストセブン

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