18日の中日戦に0-3で敗れ、4連敗を喫した広島。3試合連続の零敗、30イニング連続無得点という惨状だ。
今季11度目の零封負け。目を覆うばかりの惨状と言うしかない。まさにひと昔前の弱小球団に逆戻り。どこと戦ってもまな板のコイ。手も足も出ずに、相手の思うままにやられ放題では、いくら12球団一の熱烈声援で定評のある赤ヘルファンでも、堪忍袋の緒が切れ、冷めてしまうだろう。
奇しくも、この日、球団は昨季まで在籍していた左腕・ジョンソンが現役を引退することになったと発表があった。
来日1年目の2015年に最優秀防御率賞を獲得。翌16年には15勝7敗で沢村賞に選ばれ、25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
左腕からの切れ味鋭いカットボールや低めの制球力に定評があった。20年まで在籍6年間の通算成績は、57勝37敗、防御率2・67だった。
弱小球団広島カープが常勝軍団になった大きな一因は、優良外国人選手の獲得だった。ドミニカのカープアカデミーから優秀な若手が輩出されるのもそうだが、それ以外にも的確なスカウト能力でのチーム補強は球界七不思議の一つでもあった。
「巨人は大金をはたいて外国人選手を取ってきても外ればかり。それなのに、広島の方は格安外国人選手なのに、日本向きではずれがなく、活躍する。どんなルートで取ってくるんだろう」
他球団関係者はじめ球界関係者がこう首をひねったものだ。左腕・ジョンソンもその一人だった。が、今ではそんなカープ伝説も昔話というしかない。(江尻良文)
(※引用元 夕刊フジ)