昨年の悔しさをバネに、3年目の今季、大きな存在感を示した。開幕一軍入りこそ逃したが、4月に昇格を果たすと、遊撃手のレギュラーに定着。113試合に出場し、プロ入り後初のシーズン規定打席に到達。惜しくも打率3割は逃したが、セ・リーグ8位の打率.298、5本塁打、35打点とキャリアハイのシーズンとなった。
2019年は高卒1年目ながら58試合に出場し、4本塁打を放つなど鮮烈なデビューを飾った。しかし昨季は打撃不振などの影響で、一軍出場はわずか3試合。無安打に終わった。「悔しいのが一番。今のままでは一軍に通用しない。ずっと一軍の戦力になりたい」。オフはヤクルト山田哲人らの自主トレに参加するなど、打撃力に磨きをかけた。打席の中で場面によりノーステップ打法に切り替えるなど、試行錯誤を重ね、飛躍につなげた。
秋季練習では、「逆方向」への打球をテーマに取り組んだ。「打ったときに滑らないように、しっかり打てるように。龍馬(西川龍馬)さんも、坂倉さんも、逆方向に本塁打を打てている。体もタイプも違うけど、ポイントとかはあると思う。『どういうイメージですか』と聞いていきたい」とレベルアップへ意欲的だ。
年俸はプロ入りから800万円でスタート。2年目は200万円増の1000万円としたが、昨オフの契約更改では200万円減と悔しさを残した。今季は1年間を通して奮闘しただけに、倍増以上の増額が見込まれる。同じ背番号51だった鈴木誠の高卒4年目の年俸は、1700万円だった。“誠也越え”はなるか。(写真=BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)