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高木豊が交流戦を総括、最下位のカープ「真っ先にやめたほうがいい」

2022年6月17日

高木豊が交流戦を総括、最下位のカープ「真っ先にやめたほうがいい」

今年の交流戦は、ヤクルトが4年ぶり2度目の優勝を果たした。パ・リーグ全球団に勝ち越しての”完全優勝”は史上初。昨年の日本一チームがあらためて強さを示す形となった。

広島が大きく負け越しながらも、セ・リーグが55勝53敗と2年連続で勝ち越したが、各球団の戦いぶりはどうだったのか。かつて大洋ホエールズ(現横浜DeNAベイスターズ)で活躍し、現在は野球解説者やYouTubeでも活動する高木豊氏に、セ・リーグ球団の交流戦総括と今後の課題について語ってもらった。

――優勝したヤクルトからお聞きします。交流戦を14勝4敗と大きく勝ち越し、リーグ2位の巨人とのゲーム差は7に(6月12日時点。以下同)。最優秀選手賞(MVP)に選出された村上宗隆選手を中心に、各選手がしっかりと役割を果たした印象です。

高木豊(以下:高木) 隙がないですよ。1試合を残して優勝を決め、最後の試合(6月12日のソフトバンク戦)は消化試合みたいなものでした。優勝という達成感を味わうと気が緩んでしまうものですが、最後の試合もヤクルトは勝ちきりましたね。

中村悠平の好リードもあって高橋奎二が完封勝利と、最高の締めくくりでした。打つほうは少し気が抜けたような感じもありましたが、勝負所ではしっかりと仕事をしていた。あらためて「強いな」という印象を受けました。

――強力な打線が注目を集める一方、鉄壁のリリーフ陣の奮闘も際立っていました。

高木 リリーフ陣は6月に入ってから無失点。ローテーションを作れるぐらい、リリーフの投手は豊富ですね。高津臣吾監督のうまいところは、例えば、リリーフ投手の今野龍太が登板過多になっていない時でも「今日の試合は、今野以外の投手を使おう」といったように、先を考えた柔軟な対応ができること。

捕手も中村悠平と内山壮真の2枚になってきました。内山は「心もとないな」と思って見ていると、「中村よりもいいかもしれない」と思わせることもありますね(笑)。とにかく内山がいると、中村も休むことができます。若手ではショートの長岡秀樹も、最初は守備が不安でしたが慣れてきています。本当に選手層が厚く、今のところ死角は見当たりませんね。エースとしての活躍が期待された奥川恭伸を欠いても、今の位置にいるわけですから。

巨人は捨て試合が作れない

――リーグ戦が再開されますが、ヤクルトのキーマンを挙げるとすれば?

高木 小川泰弘ですね。6月10日のソフトバンク戦では千賀滉大と投げ合って勝ちましたが、彼は今後も相手チームのエースと投げ合っていくことになると思うので、そこで勝ちを重ねていけたらより盤石になります。

あとは、リリーフの田口麗斗でしょうか。開幕からここまで21試合に登板し、自責点ゼロ。イニングの頭からいく清水昇や(スコット・)マクガフらとは違って、彼は走者がいる厳しい場面で投げることが多いじゃないですか。出番が決まっていないなかでの調整は大変だと思いますが、それでも結果を残しています。無失点が続くリリーフ陣の中でも、彼の存在は大きいですよ。

――現在リーグ2位の巨人は、8勝10敗と負け越しました。

高木 投手の頭数が足りないですよね。若手投手の状態があまりよくなくて、リリーフ陣も「持つのかな」と思っていたので、借金2は想定の範囲内ではありました。むしろ、よく踏みとどまったほうだと思います。

――打線は、坂本勇人選手が6月9日の西武戦で戦列に復帰。4番の岡本和真選手が16打点を挙げ、1番の丸佳浩選手は出塁率.395など活躍しました。

高木 やってくれないと困る選手たちですからね。坂本は存在感が重要なので、活躍するかどうかも大事ですが、もうケガをしないでほしい。丸にはこのまま1番を任せるのか、打順を変えるのかということも気になります。

――巨人がヤクルトと渡り合っていくためのポイントは?

高木 まずは投手力を充実させることですが、打線にも課題はあります。ヤクルトと違って、巨人は主要どころ以外の打順が不確定ですよね? レギュラーの選手が増えてこないと、ヤクルトと渡り合うのは厳しいでしょう。

それと、メリハリをつけること。巨人は「”捨て試合”が作れない」と言われていて、無駄に投手を使ってしまったりしがちです。休ませる時はしっかり休ませることも必要。今年はどの球団もケガ人が多いですが、できるだけ疲れを残さないために、完全に負け試合になってしまった時はレギュラーを引っ込める判断も必要だと思います。

広島は坂倉をどう育てる気なのか

――次に、5勝13敗と大きく負け越し、3年連続で交流戦最下位となった広島の課題は?

高木 捕手の起用法です。會澤翼が捕手で出る場合は坂倉将吾がサードを守ったり、中村奨成の打撃が好調だったら外野を守らせたり……。すべて”ご都合主義”なんですよ。坂倉のサードの守備力はプロとしては高いとは言えませんし、坂倉本人も困る部分もあるんじゃないですかね。

捕手の選手が他のポジションでミスをすることを、もし自分が捕手だったらどう思うのか。「投手を引っ張っていく上で、そこでエラーされたら計算が狂うよ」と思うはずなんです。どんどん委縮していってしまうリスクもあるので、都合よく選手を使うことは真っ先にやめたほうがいい。

選手たちに負担をかけますし、何のプラスにもならない。ただ試合に出て、消化して、結果が出るだけ。中途半端な使い方をしていると、ある程度試合に出られても守備に自信はつきませんし、将来的にも中途半端な選手にしかならないと思います。

――坂倉選手は、高い打撃力を買われてサードでの起用となっていますね。

高木 坂倉は捕手でレギュラーを取れる、というかレギュラーにしなきゃいけない選手です。そういう選手にはひとつの ポジションを与えないといけません。會澤と坂倉を比べた時に、どっちを取るのか。それが坂倉なのであればマスクを被らせて、會澤の起用法を考えるべきだと思うんです。そういう決断ができないうちに、中村に外野を守らせたり捕手をやらせたり……「中村はそんなに器用な選手か?」という点も疑問ですしね。

――巻き返しを図る上での投打のキーマンは?

高木 投手は森下暢仁です。現在は4勝4敗ですが、彼の実力からすれば物足りません。大瀬良大地もいいですが、そろそろ森下がエースに君臨しなければいけない。

打者は先ほど話した坂倉と、小園海斗でしょう。小園は将来的に、広島を背負っていく選手。調子が悪いからといって外しているようでは伸びません。疲れもあるかもしれませんが、彼に関しては疲れた中でどうしたら結果を出せるのか、といった苦しみを今のうちに体験させるべきだと思います。調子のいい時はバットを振ればヒットになる。選手は調子が悪くなった時に初めて考えを巡らせます。そこで学ぶことが最も勉強になりますからね。

中日・立浪監督は偉大すぎる?

――同じく交流戦で7勝11敗と負け越した中日。出だしはよかったものの、最後は6連敗と失速し、セ・リーグ最下位に沈みました。

高木 まず、早々に打撃コーチを入れ替えましたよね(5月23日、中村紀洋一軍打撃コーチが二軍打撃コーチとなり、波留敏夫二軍打撃コーチが一軍打撃コーチとなった)。そうなるとチーム内は「大丈夫か?」という空気になります。加えて、負けが重なったためか、雰囲気がピリピリしているように感じます。

立浪和義監督は偉大な選手でしたし、中日にとっては”最後の切り札”とも言える存在で、選手も一目置く指揮官です。そんな監督は普通に話すだけでも緊張感が出てしまうものなので、もう少し”バカ”になってやったほうが選手も気楽にできると思うんです。

――鵜飼航丞選手や岡林勇希選手、髙橋宏斗選手など、積極的に若手を起用していますね。

高木 そうですね。鵜飼が(野手ワーストタイの)9打席連続三振を喫した時には「彼は(しっかりバットを)振っている」とコメントするなど、選手を守ろうとする姿勢も見えます。ただ、まずは立浪監督自身が「選手からどう見られているか」を知るべきかなと思います。

選手と距離を取っているわけではないと思いますが、そう感じている選手も多いんじゃないかと。PL学園の主将として甲子園で優勝し、高卒ですぐにレギュラーになって、球史に燦然と輝く成績を残した立浪監督の偉大さがそうさせているとも言えますが……もう少し雰囲気を”選手寄り”にしたほうが、特に今の時代はいいかもしれません。

――中日が巻き返すためには、大島洋平選手の復調も欠かせませんね。

高木 やはり大島がもっと引っ張っていかなければいけませんね。ケガ明けから元気がなくて24打席ヒットがありませんでしたが、ロッテ戦で久々にヒットが出て以来、徐々に打ち始めました(6月8日のロッテ戦から5試合連続安打)。

投げるほうのキーマンは、大野雄大です。大野は一生懸命投げているのですが、味方が点を取れないからいつも苦しい。木下拓哉もいい捕手だし、(ダヤン・)ビシエドもよくやっている。阿部寿樹は外野に回されそうなところを、高橋周平のケガをきっかけに生き返りました。ただ、守りの中心であるべきショートは京田陽太が二軍に降格し、三ツ俣大樹や溝脇隼人もまだまだ不安というのが苦しいですね。

阪神は足を使って点が取れる

――交流戦を9勝9敗で終えたDeNAは、6月7日の日本ハム戦でノーヒットノーランを達成するなど今永昇太投手が安定感抜群でした。打つほうでは、佐野恵太選手が打率.333、牧秀悟選手が6本塁打を放つなど打線を牽引しました。

高木 今永はよかったですし、大貫晋一もカード頭で投げてしっかりと仕事をしました。先発投手陣はそんなに悪くないのですが、采配面が気になります。例えば6月12日のロッテ戦で、2点ビハインドで迎えた8回表に一死満塁で牧が打席に立ち、カウント3-0の場面で打ちにいって併殺打になった。カウントが3-1になっても状況が大きく変わらないシーンでしたし、3-0から打たせたのは不可解でした。

その前日のロッテ戦も、1-1の同点で迎えた9回表の一死一塁で、蝦名達夫になぜ送りバントをさせなかったのか。前の打者の関根大気がバントを失敗したとはいえ、そこで送れば次は4番の牧でしたから、スコアリングポジションに何としても送っておきたかった。今年はちょっとした違和感がある采配が勝敗を分けている印象があるので、もう少し繊細にやってもいいんじゃないかと思います。

――DeNAの打線は、いかに牧選手につなげるかがポイントになりますか?

高木 5番の宮﨑敏郎も好調ですしね。ただ、1番に桑原将志が入らないとダメですよ。現在1番を打っている佐野は2番か3番にするべきです。(6月7日の)日本ハム戦の9回表、先頭打者の佐野がヒットで出塁した後に代走を送られていましたが、代走を送られる1番打者を初めて見ました。やはり適材適所で選手を配置するべきです。佐野は出塁に関してはいいんですが、走塁面で”渋滞”が始まったら困ってしまいますよね。

桑原は昨年3割を打っているし、復調して1番を打つようになったらもっと怖い打線になりますよ。関根でもいいとは思うのですが、そのあたりの選手が打線のカギを握っていると思います。

――最後に阪神ですが、12勝6敗で交流戦2位。リーグでも4位に浮上しました。好調の要因は?

高木 やはり大山悠輔です。彼が打つと強いですね。あとは島田海吏、中野拓夢、近本光司と、走力が高い選手を上位に並べたこと。今年は投手の好投が目立っているように、なかなか点が取れない試合が多かったですが、足を使って点を取れる力はセ・リーグの中で阪神が一番だと思っています。

交流戦では、チャンスで佐藤輝明や大山によくまわっていましたね。それが今後も続いて、2人が結果をしっかりと出せば、阪神は浮上していくと思います。

――島田選手が6月1日から1番に起用され、同日からの11試合で9勝2敗と勝ち越し。交流戦の打率は.316と当たっていました。

高木 島田の1番起用は当たりましたね。あと、取り上げるべきは6月11日のオリックス戦での熊谷敬宥の走塁ですよ。延長11回表に代走で出て盗塁を仕掛け、捕手の送球が熊谷のヘルメットに当たってセンター方向へ跳ねた隙に、一気に本塁を陥れました。阪神はそういった野球ができるんです。打てない時でも足を使った攻撃ができるので、絶対に順位も上がっていくはず。ヤクルト追走の一番手は阪神じゃないかと思っています。

(※引用元 web Sportiva

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