再び笑顔が弾ける契約更改となることは確実だ。昨オフに坂倉将吾は、3倍近い増額となる3200万円アップの年俸5000万円でサインした(金額は推定)。「サ(カ)クラサク」の特製ボードとともに「(金額に)ビックリした」と語った1年前。
今季はチーム唯一、リーグでも3人だけの全試合出場とあって同程度のアップが見込まれ、1億円の大台にどこまで迫れるかが注目される。
昨季リーグ2位の.315だった打率こそ.288(9位)に下げたが、終盤まで最多安打を争い、中軸として打線をけん引した。155安打、16本塁打は自己最多で、68打点も昨季に並ぶ堂々の成績。順調な成長曲線を描きながら、25歳を迎える来季はプロ野球人生でも分岐点の1年となることだろう。
今季143試合のうち119試合で三塁(一塁は6試合)を守った一方、本業の捕手としては6月29日のヤクルト戦(マツダ広島)を最後に18試合にとどまった(先発出場に限る)。
そんな中、10月15日に行われた新ユニフォーム披露会見で新井貴浩新監督と対面した際には、ここぞとばかりに直訴。捕手への強いこだわりはすでに伝わっており、「『アツさん(會澤翼)と競争してくれ』という言葉をいただいた」と捕手専念が決まった。
日南秋季キャンプでは捕手出身の新任の藤井彰人ヘッドコーチから指導を受けながら汗を流した。打線に欠かせないとはいえ、出場が確約されているわけではない。
正捕手・會澤がいる。「僕が挑んで競争していくので、それなりの覚悟は必要」。高い壁を乗り越え、球界を代表する強打の捕手としての未来を切り開く。(写真=BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)