2023年5月30日から始まる交流戦では、順位が大幅に入れ替わる可能性がある。
過去にも快進撃で息を吹き返した球団があれば、大失速でペナントレース再開後も勢いを失ったまま下位に低迷した球団があった。新井貴浩新監督の下、ここまで貯金2と上々の結果を残している広島は交流戦が鬼門となっている。ペナントレースの行方を占う大事な戦いになりそうだ。
「交流戦を苦手にしているのが不思議なぐらい」
広島は昨年、交流戦前に25勝19敗の好成績で首位争いを繰り広げていたが、交流戦で5勝13敗と大失速した。交流戦終了後も連勝、連敗の波が激しい戦いで落ち着かない。借金8でCS圏内から外れ、4年連続Bクラスに終わった。
コロナ禍で交流戦が中止となった20年をのぞき、広島は19、21、22年と3年連続で交流戦最下位に低迷している。交流戦での3年連続最下位は、2008~10年の横浜と並ぶ不名誉記録だ。
スポーツ紙記者は、「個々の能力で言えば、広島はパリーグの球団に決して見劣りしない。交流戦を苦手にしているのが不思議なぐらいです。ただ、近年の戦いぶりを見ると中継ぎ陣が打ち込まれて敗れるパターンが目立つ。1点を争う試合展開でリリーバーが踏ん張れるかがカギを握ると思います」と分析する。
明るいニュースは守護神・栗林良吏の復帰だ。今年は春先から痛打を浴びる登板が続き、右内転筋筋挫傷で5月1日に登録抹消された。リハビリ、実戦登板を経てコンディションを整えて交流戦から戻ってくる。ターリ―、島内颯太郎、矢崎拓也、戸根千明、森浦大輔がセットアッパーとして稼働すれば、十分に戦えるだろう。
今年こそ、鬼門の交流戦を乗り越えられるか。(中町顕吾)
(※引用元 J-CAST)