2年ぶりの日本シリーズ(27日開幕)進出を決めている広島の相手が、ソフトバンクに決まった。34年ぶりの日本一奪回へ、最大のモチベーションは“優勝パレード問題”だ。
「CSファイナルステージでDeNAに敗れた去年でさえやったのに、球団史上初のリーグ3連覇を達成した今年は優勝パレードをやらないという話だ」。広島ファンからこんな不満の声が聞こえてくる。
「優勝パレードには1億円くらいかかる。西日本豪雨の被災から広島はまだ完全に復旧していない。そんなお金があったら復興の方に回すべき、との判断だと聞いている」というのだ。
今夏の西日本豪雨災害をうけて、マツダスタジアムで7月9日から行われる予定だった阪神3連戦を即断即決で中止にした、地元密着の市民球団らしい判断ともいえる。一方で、「34年ぶりの日本一になったら、話は別。パレードを実施した方が、復興へ向け勇気と元気を与えられるだろう」と口にする球団関係者もいる。
確かに、日本一達成ならば、堂々と優勝パレードをしても異論は出てこないどころか、拍手喝采だろう。今季限りで引退する新井を送り出す、格好の舞台にもなる。
25年ぶりのリーグ優勝を達成した一昨年は、初優勝の1975年以来41年ぶりにパレードを実施。昨年も11月25日に行った。「日本一になったら優勝パレード」で発奮しないワケがない。しかも、8回目の出場となる日本シリーズの相手は南海、ダイエー時代も含め、初めてのソフトバンク・ホークス。なおさら盛り上がるだろう。(江尻良文)
(※引用元 夕刊フジ)