選手会長として2年目を迎えた會澤は、迷いなく言う。「4連覇、日本一を目指していきたい」。私心はない。チームをどう引っ張っていくか。その一点を見据え、シーズンに向かう。
契約更改の場では、自分のことだけでなく、選手の要望を集めて球団側に訴えた。
チームリーダーゆえの行動だった。内容はマツダスタジアムのブルペンにモニターを増設できないかというものなど、多岐にわたった。
昨季は65年ぶりに球団の捕手の本塁打記録を塗り替えた。13本塁打を放ち、53年門前真佐人の12本塁打を超えた。自己最多タイの106試合に出場し、315打数96安打、打率.305。それでも、日本一に届かず「悔しさは一生忘れることがないと思う」と話す。何が足りなかったのか。選手会長として考え続けた。
オフには3年連続で護摩行に臨んだ。高さ4メートルに達する炎の前に座り、90分にわたって経を唱えた。1年間を戦う精神力を蓄えるため、勝つために心身を投げうつ覚悟を固めるため、歯を食いしばって3日連続でやりきった。参加した誰よりもやけどの度合いがひどかったのは、意気込みの裏返しだ。
キャンプでは投手陣、野手陣の動きに目を配りながら、時間を有効に使って自らの調整を進めている。第1クール最終日の3日には、鈴木と2人でランチ特打を行った。會澤は今年もチームのために戦い続ける。(写真:BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)