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井端弘和がカープの低迷をズバリ分析、タナキクのやっかいさが消えた

2019年4月19日

井端弘和がカープの低迷をズバリ分析、タナキクのやっかいさが消えた

セ・リーグ4連覇を目指す広島が苦しんでいる。開幕から5カード連続で負け越しを喫するなど、4月17日の時点で5勝12敗の最下位。まだシーズンは長いが、ここまでの出遅れは多くの識者にとっても予想外だったに違いない。

昨シーズンまで巨人の内野守備・走塁コーチを務め、現在は解説者として活躍する井端弘和氏も、開幕前の順位予想ではセ・リーグの首位と予想していた。そんな井端氏から見た広島低迷の理由と、浮上に必要なこととは。

──現在、最下位に沈んでいる広島の戦いをどう見ていますか?

「強いときの広島とは逆で、勝負どころでミスやエラーが多い印象があります。昨シーズンまでの広島は、大事な場面でしっかり耐えてプレッシャーをかけ、相手チームのミスを誘って勝つ試合がたくさんありました。巨人もよくやられましたね(苦笑)。また、エラーで負けた試合の翌日に、今度はピッチャーの乱調で負けるといったことも、ここ数年ではあまり見られなかった光景です」

──確かに、現時点での失策数はリーグワーストの21。5位の巨人とも9つ差があります。

「現時点で数字を気にする必要はありません。エラーをしようと思ってする選手はいませんし、むしろエラーを恐れて際どい打球を捕りにいかなくなってしまうほうが、今後のチームにとって大きなマイナスになります」

──チーム立て直しのキーマンを挙げるなら?

「やはり田中広輔と菊池涼介の“タナキク“コンビですね。守備でもそうですが、攻撃でもすごく“やっかいな存在“なんです。2人が塁上にいるとさまざまな仕掛けができるので、相手チームは配球や守備位置などを1球ごとに変えなくてはいけない。それが広島のストロングポイントのひとつですからね。ここまでは特に田中の打撃の調子が悪いですが、しばらく打順は田中が1番、菊地が2番のままでいいと思います」

──それ以降の打順はいかがですか?

「下位については相手投手との相性などで多少の変動はあっても、3番の野間(峻祥)、4番の鈴木(誠也)・・・・・・5番の松山(竜平)も固定でいいんじゃないでしょうか。松山は勝負が決まる一発や、鈴木が打った後に“ダメ押しの一打“が打てるバッターなので、昨年までは私も『嫌だなぁ』と思っていました。彼は超スロースターターなのが玉に瑕ですが(笑)、相手にとっては脅威だと思います。不安視されることがある守備もそこまで悪いイメージはありません。内外野ともそつなくこなしている印象があります」

──控えで気になる選手は?

「今年がプロ入り10年目の堂林翔太です。彼は内外野の複数のポジションを守れるようになりましたから、出番がきたらどん欲にやってもらいたいです。打撃についても、入団当初に『柔らかい』と思っていた手首の使い方が固くなってきているように感じますが、毎年のように打撃フォームを変えるなど、相当もがき苦しんでいることがわかります。2012年にはホームランを14本打っていますけど、プロではまぐれで2桁を打つことはできません。それだけ能力はあるので、あとは確率を上げるだけだと思います」

──投手陣についてはいかがですか?

「先発の(クリス・)ジョンソンが今ひとつなのと、中継ぎの軸を担うはずだった(ヘロニモ・)フランスアが踏ん張り切れないのが痛いですね。抑えの中崎(翔太)も含め、昨年までの疲労の蓄積があるのかもしれません。打撃陣の調子が上がるまでは辛抱が続くかもしれませんが、アドゥワ誠など若くて力のある投手もいますし、投手陣はあまり心配していません」

──緒方孝市監督の手腕が問われるところでもあると思います。井端さんから見た緒方監督の印象は?

「コーチ時代から、しっかりとした“信念“がある方だという印象がありました。監督就任後も、担当コーチを信頼してある程度のところまで任せ、『全責任は自分が取る』というスタンスを貫いているように感じます。それが際立ったのが昨年の日本シリーズですね。ソフトバンクの捕手、甲斐(拓也)に何度も盗塁を阻まれながら、最後まで仕掛けるのをやめなかった。

短期決戦の戦い方うんぬんではなく、シーズンを勝ってきた戦術を信じ抜く姿を見せてくれましたね。私は監督の経験がありませんが、同じ立場になったら『盗塁は厳しい』と判断して戦術を変えていたと思います。あの日本シリーズの闘い方についてはさまざまな意見があると思いますけど、あの決断力は誰にもマネできるものではありません」

──井端さんは現役のときに、選手時代の緒方監督と対戦した経験がありますが、芯の強さは変わっていませんか?

「そうですね。当時の広島には、野村(謙二郎)さん、金本(知憲)さん、江藤(智)さんなど錚々たるメンバーがいましたが、その中でも“熱さ“は際立っていました。普段は物静かなのですが、試合になると豹変し、恐怖すら感じるほどでしたね。走攻守のレベルが高く、1番バッターとしてチームをけん引するのに最適の選手でした。監督としても、現在のチーム状況は苦しいですが、ブレずに戦い続けてくれると思います」

──選手の中にも“けん引役“が必要だと思いますが、昨シーズンまでそれを担っていた新井貴浩さんが引退でチームを離れました。やはりそこは不安材料でしょうか。

「問題ないと思いますよ。鈴木にその覚悟を感じますし、菊池、選手会長の會澤(翼)などにも『俺がやる!』という意志が見えます。広島には核になれる選手が多いので、試合を重ねるごとに結束力が増していくでしょう」

──チームが低迷しているときに、選手が意識すべきことは?

「とにかく“落ち着く“ことです。これまで自分が残してきた成績や経験を見つめ直し、今やるべきことを考える時間があっていいと思います。また、他のチームの戦い方を冷静に観察することも必要です。開幕から勢いよく突っ走っているチームでも、その疲れが出て失速する場合もありますし、出だしが悪くても手探りで戦いながら調子を上げていくチームもある。今年の広島は後者でしょうから、まずは自分たちの“今シーズンの戦い方“を固めることに専念してほしいです。

昨シーズンも5月に入って調子を落とし、交流戦では5連敗を喫したことがありました。今シーズンはそれが、たまたま開幕にきただけかもしれない。いずれにせよ、現時点の借金7はすぐには返せません。攻守が噛み合ってきたときに5連勝、6連勝くらいできる底力が広島にはあります。決して焦らず、7月のオールスターまでに勝率5割に戻すことを目標にしてそれを達成できれば、そこからさらに上位を目指すことは十分に可能だと思っています」(寺崎江月)

(※引用元 web Sportiva

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