生え抜き選手として長年にわたり広島を支えてきた石原慶幸は今年で41歳、19年目のシーズンを迎える。リーグ25年ぶりの優勝を飾った2016年には正捕手として106試合に出場し、扇の要を担った。この年はゴールデン・グラブ賞とベストナインを受賞。17、18年も出場機会を減らしながらも精神的支柱として3連覇を支えた。
02年の入団から11年連続Bクラスと苦しい時代を経験した石原慶。3連覇を果たし、迎えた19年はシーズン終盤にチームが失速し、4年ぶりのBクラスに沈んだ。石原は「3連覇した後にAクラスも逃してしまい、すごく悔しいシーズンだった」と振り返った。
19年は主にK.ジョンソンの先発試合のスタメンマスクをかぶり、31試合に出場。要所でチームを支えた。現状、広島の捕手は侍ジャパンで奮闘し、チームの正捕手までに成長をした會澤の台頭が光る。また磯村や坂倉などの出場機会も増えており、石原慶の出場機会は年々減っている。
チーム最年長として、自分の立場を理解し、そして役割を全うする決意を固めている。「試合に出るために準備はしますけど、出ていないときにも投手や野手に声をかけたい」。佐々岡新監督が掲げる「一体感」を胸に、「一体感をより一層大事にして、チームとして戦っていくことが課題であり、目標でもある」と共感する。オフには會澤らと毎年恒例の護摩行を敢行。ひと皮むけたベテランが、20年シーズンのV奪回へ全身全霊で挑む覚悟だ。(写真=BBM)
(※引用元 週刊ベースボール)